最近の遠征撮影で鉛バッテリーを使う機会はありません。
100%リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePo4)を使っています。
しかし、鉛ディープサイクルバッテリー用の高性能充電器が勿体なく思っていても、
絶対に使ってはイケマセンよ!!
鉛ディープサイクルバッテリー、特にACDelcoのMFシリーズは充電方法が特殊です。
鉛バッテリーなので12.6Vですが、通常は14.2V程度まで電圧を上げて充電し、
満充電後に1時間程度放置すると13.8Vになり、コレが真の満充電電圧です。
しかし、
一旦14.2Vまで到達すると電流が入らなくなります。
30分程度経つと電解液が落ち着いて電圧が下がり、再び充電が出来ます。
本当はコレを数回繰り返せば良いのですが3時間くらい余計に時間が掛かってしまいます。
そこで、
ACDelcoの高性能鉛バッテリー充電器AD-0002はこのような充電を行います。
ご覧の通り、ステージ3では15~17Vも掛けており、
充電時間の短縮を図っているのです。
もちろん電流は減らして行く制御です。
なので、
ディープサイクルバッテリーは16V~17V掛けないと満充電出来ない・・・
と言う都市伝説が広まってしまいました。
要は充電時間を短縮するために、危険を承知で高電圧を掛け、電流を減らしているのです。
これとて、フローティングになれば13.8Vになります。
で、
勿体ないからと言って、この充電器でリン酸鉄リチウムイオン電池を充電するとどうなるか?
リン酸鉄リチウムイオン電池の充電方式はCCCV(Constant Current Constant Voltage)です。
充電開始から14.4Vまたは14.6Vになるまでは定電流でガンガン充電します。(CC充電)
上記電圧に達すると電圧を一定にして電流を下げて行く制御に移行します。(CV充電)
これで電流が入らなくなったら充電は終了で、満充電となります。
鉛バッテリーの様にフローティング、イコライゼーションモードはありません。
当然に、最高電圧も14.6Vです。
これは、バッテリー自体にBMSが入っているからです。
BMSには過充電保護機能が付いており、16V程度で充電をカットオフします。
なので、AD-0002のように17Vも掛けて来る充電器とは相性が悪く、満充電になりません。
充電の途中でカットオフされている可能性もあります。
更に、
リン酸鉄リチウムイオン電池を満充電状態でチョビチョビ補充電するのはNGです。
大幅に寿命を縮めてしまいます。
ここが鉛バッテリーと真逆なわけです。
なので、
リン酸鉄リチウムイオン電池の充電には専用のチャージャーを使いましょう。
出来れば、LiTime充電器の様に0V充電機能付きが良いです。
完全放電してBMSすら動作出来なくなったLiFePo4バッテリーを復活できる可能性が
高くなります。
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