かみつけ岩坊の数寄、隙き、大好き

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 「Hoshino Parsons Project」のブログ

あれは幻の珈琲だったのか?ケニアの風味

2015年09月04日 | 暮らしのしつらえ

 数年前に出会った私にとって最高のコーヒー、ケニア。

苦味系でありながら、とてもすっきりした味。

これに近いようなタイプのコーヒーはないといってよいほど、私にとっては最高のコーヒーでした。

ところが、数か月前からいつものお店で買っても、これまでのすっきりとした風味がどうもでません。

煎り方を変えてもらったり、一杯の豆の量を変えたりして、いろいろ試してみたのですが、
どうにもこれまでの味が再現できません。

もともと私にテクニックがあるわけではないので、毎度入れるたびに味わいは一度として同じといえることはないのですが、
それでも「ケニア」ならではの味には、いつも決定的な差を感じていました。

なにがどう違うのか、まだ完全に解明できたわけではないのですが、
最近の味では、キリマンジャロの類とあまり差がありません。

 

 

考えてみると、このケニアというコーヒーは、これまで渋川の馴染みのお店で買ったもの以外は、

どれも私の期待に添う味ではありませんでした。

紹介の仕方によっては、「トロピカルな味わい」といったような表現もされていますが、

私の出会った感動のケニアは、決して「トロピカル」などというような感じの味わいではなく、

これが苦味系といえるのかというほどの「すっきりした味」で、

それでいながら仄かな香りがとても心地よくただようものです。

日頃、コーヒーはあまり飲みなれていない叔母が、

「これはおいしいい」

と言うほど年寄りでも安心して飲めるような味わいのものです。

 

ヨーロッパでは、第一級の豆としてかなりスタンダードらしいのですが、日本ではあまり馴染みがありません。

当初、その理由は、マイルド系が主流の日本のには受け入れられにくいためかと思っていましたが、

どうも原因はそれではなさそうです。

 

とても残念なことですが、私の出会った感動的な味のケニアのほうが、市場では一般的なものではなく、

他所で買った、これではとても毎日飲もうとは思わないケニアの方が、日本市場では普通のものであったらしいのです。

どうもそうらしいということが、いろいろ試した結果間違いないのだろうとわかりだしたところなのですが、

それにしても、私としては納得しがたい思いが残ります。

 

 あの苦味系でありながらすっきりとした香りたかい味わいこそ、まさに理想のコーヒーであるといえるはずなのに、ちょっと酸化したような苦味だけが強調された味わいが正常な味として認めるなどということ、どう考えてもおかしい。

私の感覚にしたがえば、かつての幻のケニアこそ、鮮度が保たれたからだにも良い豆で、

最近の苦味ばかりが残るケニアは、酸化が進んで鮮度の落ちたからだに悪い豆ということに違いない。

 

お店の人に豆の仕入れのロットが前とは違うのではないか、などと聞いてもみましたが、

生豆の仕入れをそこまで分けて管理できているわけではないようです。

 

これまでずいぶん多くの人に、あるときはコーヒーには自信を持っていそうなお店にまで、

ケニアという豆の魅力とすばらしさうったえてきたのに、このままでは、どうも真に立証することができないまま、私たち一部の人間だけの「幻」で終わってしまいそうなところに追い込まれてしまいました。

 

所詮、素人知識の浅い体験にしかすぎないのですが、

ほんとうに鮮度のある生豆の力が、大半の市場には出回っていないのかもしれないという仮説、

コーヒーの本物のプロの力を借りて、なんとか立証してみたいものです。

 

 ともあれ、

これまでコーヒー豆の日本市場の現実を理解しないまま、私の勝手な知識でケニアという豆の幻をおしつけられた皆さん、

大変、申しわけございませんでした。

理想のケニアの最低限のレベルの味が再現できるように、なんとか生豆流通の真の実情をつかみ、自分の入れ方の腕を磨き努力したいと思います。

コメント
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