5、市場はさらに縮小する。
しかしそのおかげで、なぜか私たちが食べていくには十分な市場が開ける!
購買人口の減少とデジタル化の流れとともに、確実に市場は縮小していきますが、そのおかげで私たち(ここで言う「私たち」とは、おおまかには「独立系書店」と呼ばれる零細書店のことです)には、これまでにない幸運な条件が生まれてきているといえます。
これまで減少する書店の大半は、大型店に駆逐される中小零細書店でした。
しかしこれからの時代は、さらに市場が縮小し続けるために、大型店の方が零細書店以上にこれまでのビジネスモデルでは膨大な在庫と固定費をかかえるがために採算を取ることが難しい時代になります。
大型店同士のガマン比べも限界になり、その大型店が撤退しはじめる時代に入ろうとしているのです。
膨大な在庫をかかえ、高額の家賃や人件費を負担しながら売上げを伸ばすビジネスモデルは、ナンバーワンたりえた企業のみがかろうじて維持することができる時代になってしまっています。
この傾向は、既に他の小売業でははじまっています。
アメリカではすでに現実になっていることですが、巨大ショッピングセンター同士の競争の果てに、地方の至るところに巨大ゴーストタウンが出現しています。
私たちはこれらの目上の競合店が撤退することで生まれる「おこぼれ」にあずかるだけで、その規模の差から大きな売上げアップをはかることができるのです。
何千万の売上げの何分の1かの「おこぼれ」だけでも、私たちには十分な売上げを得ることが出来るのです。
以前、同業者の勉強会の場でも紹介した数字ですが、かつて2兆円産業といわれた私たちの業界は、遠くはない時期に1兆円時代をむかえようとしています。
そのような過渡期の現代で、年商10億円以上の書店法人は193社あり、その総売上高で1兆3044億円あるそうです。
全国の書店総売上高(書店経由売上高)は1兆5094億円という数字からすると、この上位193社で全体の86.4%を占めていることになります。
さらに10億円未満まら3億5000万円程度までの法人売上げ合計は、1兆4269億円で、全国の書店売上げの94.5%を占めることになります。
残りの5%を全国の中小書店が分け合っているということです。
(数字は2009年11月12日「新文化」より参照)
私たち中小零細書店の立場からすれば、既に大型店の出店に食われる時代は終わり、撤退する大型店の巨大な「おこぼれ」をいかに拾うかの時代になりました。
ただ残念ながら多くの場合は、撤退した店の売上がそのまま既存店に振り分けられることはなく、ほんの数パーセントしか「おこぼれ」にはあずかれないのが実情です。
なぜ、そのようになってしまうのでしょうか?
現実の小売市場の多くの内訳は、同じパイの分け合いで成り立っているのではなくということです。
実際には、店舗数や売り場面積の拡大は、そのまま購買機会の拡大となって市場規模を拡大し、同じく店舗数や売り場面積の縮小が、購買機会の減少となって市場を縮小させるので、単純に同じ分母の分け合いの計算にはならないのです。
のちにまた触れますが、このことは売上げを伸ばす上で、もうひとつ大事な現実を見せてくれています。
それは、ひとつの店舗内でも同じように、在庫の拡大や縮小といったことをするよりも、購買機会をいかに増やすかが、大きく売上げを左右するものだということです。
(このことは他の場で詳しく書くことにします)
多くの中小零細書店にとっては、決して自動的に大型店の撤退した分の「おこぼれ」にあずかれるわけではありませんが、それを受け入れる器を準備している書店だけは、この市場規模が縮小する時代になってこそ、売上げを伸ばしていく条件があるといえるのです。
しかしそのおかげで、なぜか私たちが食べていくには十分な市場が開ける!
購買人口の減少とデジタル化の流れとともに、確実に市場は縮小していきますが、そのおかげで私たち(ここで言う「私たち」とは、おおまかには「独立系書店」と呼ばれる零細書店のことです)には、これまでにない幸運な条件が生まれてきているといえます。
これまで減少する書店の大半は、大型店に駆逐される中小零細書店でした。
しかしこれからの時代は、さらに市場が縮小し続けるために、大型店の方が零細書店以上にこれまでのビジネスモデルでは膨大な在庫と固定費をかかえるがために採算を取ることが難しい時代になります。
大型店同士のガマン比べも限界になり、その大型店が撤退しはじめる時代に入ろうとしているのです。
膨大な在庫をかかえ、高額の家賃や人件費を負担しながら売上げを伸ばすビジネスモデルは、ナンバーワンたりえた企業のみがかろうじて維持することができる時代になってしまっています。
この傾向は、既に他の小売業でははじまっています。
アメリカではすでに現実になっていることですが、巨大ショッピングセンター同士の競争の果てに、地方の至るところに巨大ゴーストタウンが出現しています。
私たちはこれらの目上の競合店が撤退することで生まれる「おこぼれ」にあずかるだけで、その規模の差から大きな売上げアップをはかることができるのです。
何千万の売上げの何分の1かの「おこぼれ」だけでも、私たちには十分な売上げを得ることが出来るのです。
以前、同業者の勉強会の場でも紹介した数字ですが、かつて2兆円産業といわれた私たちの業界は、遠くはない時期に1兆円時代をむかえようとしています。
そのような過渡期の現代で、年商10億円以上の書店法人は193社あり、その総売上高で1兆3044億円あるそうです。
全国の書店総売上高(書店経由売上高)は1兆5094億円という数字からすると、この上位193社で全体の86.4%を占めていることになります。
さらに10億円未満まら3億5000万円程度までの法人売上げ合計は、1兆4269億円で、全国の書店売上げの94.5%を占めることになります。
残りの5%を全国の中小書店が分け合っているということです。
(数字は2009年11月12日「新文化」より参照)
私たち中小零細書店の立場からすれば、既に大型店の出店に食われる時代は終わり、撤退する大型店の巨大な「おこぼれ」をいかに拾うかの時代になりました。
ただ残念ながら多くの場合は、撤退した店の売上がそのまま既存店に振り分けられることはなく、ほんの数パーセントしか「おこぼれ」にはあずかれないのが実情です。
なぜ、そのようになってしまうのでしょうか?
現実の小売市場の多くの内訳は、同じパイの分け合いで成り立っているのではなくということです。
実際には、店舗数や売り場面積の拡大は、そのまま購買機会の拡大となって市場規模を拡大し、同じく店舗数や売り場面積の縮小が、購買機会の減少となって市場を縮小させるので、単純に同じ分母の分け合いの計算にはならないのです。
のちにまた触れますが、このことは売上げを伸ばす上で、もうひとつ大事な現実を見せてくれています。
それは、ひとつの店舗内でも同じように、在庫の拡大や縮小といったことをするよりも、購買機会をいかに増やすかが、大きく売上げを左右するものだということです。
(このことは他の場で詳しく書くことにします)
多くの中小零細書店にとっては、決して自動的に大型店の撤退した分の「おこぼれ」にあずかれるわけではありませんが、それを受け入れる器を準備している書店だけは、この市場規模が縮小する時代になってこそ、売上げを伸ばしていく条件があるといえるのです。