海と川の違いは、そのスケールの圧倒的な差や塩分のあるなしもありますが、違いの一番大事な点は、リズムの有る無しだと思います。
岸辺に押し寄せる波。
沖合いの波のうねり。
月の引力による潮の満ち引き。
これらどれをとっても、
太古の昔から休むことなく、
常に一定のリズムで、
繰り返し、
繰り返し、
流れてきたリズムです。
これこそが、
ただの有機細胞のなかから心臓が誕生し、
鼓動がはじまる
最大の源であったと思います。
この海のリズムは、
太古からの繰り返し、
繰り返しでありながら、
ひとつとして同じ波はありません。
ひとつとして同じかたちはありません。
ひとつとして同じ音はありません。
まさに「生命のゆりかご」たる由縁です。
原初の世界で、魂が共鳴するのは、植物よりも
もしかして海。