花の四日市スワマエ商店街

表参道スワマエ商店街会長のひとり愚痴

我が愛しの映画館㉕シネマとグランド

2020年12月06日 | レモン色の町

近鉄名古屋営業所(所長 吉田龍作)は、諏訪駅の大拡張によって、駅前一等地を最大限に活用して二館を建設、大映系の「四日市グランド」と洋画の「四日市シネマ」を32年9月23日に開館した(近鉄四日市駅の完成が昭和31年9月だから、即着工したと思われる)。他館より優れた冷暖房設備、高さ26尺、幅50尺の大スクリーン、大きさは県下一。二館とも700人を収容する大劇場、設備も近鉄経営だけにりっぱなモデル劇場であった。グランドでは実演も公開、新しい魅力に誘われて諏訪劇場のお株を奪った。久保仁著「ローカル映画館史」より

樹林舎刊「四日市の今昔」より

昭和53年の近鉄四日市駅前

小学校3年生の頃に開館した四日市シネマとグランド。昭和32年9月から、ベガ・スピカ・リゲルに譲る昭和59年7月まで、私の青春時代とちょうど重なる時でした。昭和34年、町内のおもちゃ屋さんが劇場を借り切って“双頭の殺人鬼”を無料で公開したことがあります。こわかった!

 

大映大作“釈迦”。“ベンハー”は中学校から行きました。007シリーズ。浜美枝出演の“サンダーボール作戦”は劇場内が満席で、スクリーンの真横で鑑賞した記憶があります。

“大魔神”、“座頭市シリーズ”“男はつらいよシリーズ”“トラック野郎シリーズ”、“仁義なき戦いシリーズ”。“人間の条件”は約9時間の6部作一挙公開でした。四日市松竹が無くなったので、松竹系の作品も四日市グランドで上映されたのでした。

高校時代は電車で通っていました。シネマとグランドの間のうどんの“角源”さんから噴き出す湯気の間を通勤していました。映画の看板を気にしながら・・・。