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改めて問い直したい思い出の整理

2011-03-22 23:53:02 | 整理、収納、の話
津波は家も車も財産も
家族も

一気に飲み込んだ。


被災された方達が 自宅があったはずの場所を訪れて捜しているのは

通帳とか保険証ではなくて

思い出 だといいます。

ある女性が
「コレしか見つからなかった」と言って大切に抱きかかえていたのは
泥にまみれたワインオープナーだったと ロイターの記事にありました。

  胸が締め付けられます。


被災者の方達は 毎日のように「思い出のものを何か。何でもいいから」
と想いをつのらせながら彷徨い歩いているのでしょう。
 そこにあったはずの家はどこに流されたのかもわからないから。


がれきの中から拾った他家の写真や衣類や卒業アルバムを
持ち主の元に返ることを祈って 役場に預ける人が後をたたず、
山田町ではもう一千点にもなるという。


何もかも無くし
生きる気力も無くした人が
もし 何でもいいから思い出の品物を見つけたら、
それを支えに生きる理由も見つけられる。
それはワインオープナーでも写真でも 何でも構わないのかも知れない。



整理収納の現場では
モノを減らすことに重きを置くのが常識とされている。


私自身は「捨てるより生かす」アドバイスを優先する姿勢は変わらないが
しかし、
日常の全てのモノを生かすことは難しくて
 結果的に捨てる選択を促すこともある。
  捨てなければどうしようもない場合も多々ある。

 それを間違っているとは今でも思っていないけど

モノと人の関係は 常に繊細に結びついている。
今回の震災に限らず、仕事を通じていつもいつもそれを感じる。


そして
今回のような未曾有の惨事に遭遇してしまうと
もしかしたら それまではあまり使わなかったワインオープナーであったとしても

思い出を手繰り寄せ 心の拠り所たるたった一つの宝物となる。


  そう思うと少しばかり弱気になってしまいます。




基準はひとつ。
何を捨てるか?ではなく 何を残すか? 
ここは決してブレてはいけない、今までもこれからも。
と 確信した記事でした。


あしたもがんばろっと