いつもココロに太陽を!

~ Me Hana O Ka La I Ka Pu'uwai ~

大戸屋の思い出

2016-06-25 | クッキング


チキンのみぞれあん煮
もやしと卵の炒め
冷やしトマト
塩らっきょう
ほうれん草のお味噌汁



大戸屋食堂の会長が亡くなり、後継者間のお家騒動が勃発しているらしい。

会長の奥さん+息子側社長(会長のいとこ)側経営陣

会社の舵がどちらに切られるかはわからないけれど、大戸屋には少なからず思い出がある。





ワタシ、16歳。高校1年?2年?ぐらい。
池袋東口にあった汚い食堂でアルバイトを始めたの。

狭い路地の一画にある煌々と光る食堂。
お世辞にもきれいとは言えない2階建ての食堂です。

そこの厨房にはとても「訳アリ」風なおじさんたちがたくさん働いていて、ワタシはお運びさん。
一緒に働いていたクラスメートのメイちゃんと2人、ホールのアイドル(?)ってところです。

お客様にはお金のない学生もいたし、労働者風のおじさんもいた。
今の大戸屋のような女子が一人で入れるような雰囲気なんて皆無だったのよ。

この前メイちゃんと話をしていたら、ワタシより記憶の良いメイちゃんが興味深い話をしてくれた。

メ「レジにいつも背の高いお兄さんがいたの覚えてる?」
私「覚えてない…あーなんかいた気がする」
メ「あのお兄さん、大戸屋の跡取りだったんだよね。私、お金のことはこの人が絶対にやってるなぁーと思って、特別なんだろうと思っていたんだけどさ」
私「高校の時にそんなこと考えてたの?」
メ「うん。人物観察してたからさ(笑)。そしたらその人、大戸屋食堂を開いた先代の養子に入って、ここまで大きくした人だったんだよね」
私「わかんない、どんな人だったっけ?」
メ「この前TVで特集を見て、あ!この人、あのお兄さんだ!って。私、顔をくっきり覚えていたのよ。」

メイちゃんはその他にも、ホールの女の子と厨房のタモツさんはデキてて東北からカケオチしてきたらしい、とか、大人びたことをよく覚えていたの。
ワタシは何も考えずにまじめにお盆を片づけていたんでしょうな、その頃に(笑)


あのお兄さんが先代から池袋の大戸屋を継ぎ、実質創業者としてここまで店舗を拡大したってこと。
墨の入った訳アリ板さんの作る真っ黒焦げのハンバーグからは想像できないような良いお店に作り上げたんだってこと。

実際、ワタシのいた大戸屋と今の大戸屋が違いすぎて、しばらくは気がつかなかったんだよね、あの食堂がこの大戸屋だってことに。

そのお兄さんが会長になり、わずか57歳、病気で亡くなったんだ。
ってことはあの頃はまだ22歳ぐらいだったってことだわ。


お家騒動のニュースをTVで観て、そんなことを思い出した。
あのお兄さんにもきっとたくさんの苦労があったろう。
亡くなってしまった今、会長はどちらに頑張ってほしいのかわからないのが、つくづく悲しいね。


大戸屋と言えば『チキンかあさん煮定食』が人気メニューですね~

女性レポーターが言うのを聞いて、ワタシが大戸屋さんで頼むのはいつも決まって『みぞれあん定食』だということを思い出しました。
チキンでも鱈でも、みぞれあんが好きだわーってことを思い出して、今日の献立にしました。

大戸屋さんの美味しさには足元にも及ばないけれど、なんとなく少し会長をしのんだようなそんな気分で作った夕食です




チキンもも肉1枚なんて食べきれるわけもなく…
3切れ食べてごちそうさま。




オットの残りとワタシの残りを合体して、これは明日の夕飯に
すでに一品出来上がってるってとても気が楽なことですな(笑)


美味しいご飯が明日の活力。
ごちそうさまでした。