いつもココロに太陽を!

~ Me Hana O Ka La I Ka Pu'uwai ~

闘う姿が好きだった・・・

2014-02-17 | 季節のハナシ&植物
Yesterday からの静かなメドレーが始まり、
高橋大輔選手が滑り出す…

両手を滑らかに動かし、思いを込めて踏み切る。
両足着氷…

それでも彼はまた、次のジャンプへ向けてステップを踏む…



演技が進むにつれて、だんだん笑みがもれて来ましたね。
でもそれは、年末の全日本選手権の泣き笑いの表情とは違いました。

大輔選手は今でき得るすべてをオリンピック・ソチの舞台にぶつけてくれたと思います。

すてきだったー。

痛い右足との闘いはいかばかりだったのか、
コヅの思いも背負ったオリンピックがどんな重圧だったろうか、
凡人の私にはわかりもしないけれど、
それでも彼の演技をずっと心待ちにしてきました。
4年間。

バンクーバーの銅メダルで引退をするつもりだったのに、
ソチを目指すと決めてからの4年間。
4回転にはどんどん磨きがかかり、ちょっと前まではピークここにあり!ぐらいに日本人選手の頂点だった。

若手の急成長…。
それでも彼は、あるがままに自分の目標を目指してきてくれました。


なんだろう…
フィギュアの難しいことはなーんにもわからないのだけど、
大輔選手の演技を見ていると心がジーンと熱くなる。

表現力の選手とはよく言われるけれど、それはどうやったら身に付くのだろう?


私が唯一、少しは語れるフラの世界でも、
ハワイのダンサーにはみんなそれぞれ個性があって、
私たち日本のダンサーも自分の目指すダンサーはきっとそれぞれ違うのね。

私の尊敬するあのダンサーは、
例えば空に手を上げただけで私には宇宙と交信しているように見える。
雲の…その上の…その向こうを見つめているように見えるの。

あなた…に向かって手を差し伸べるとき、その人の心の奥の深いところにまで
本当に「あなた」が届いているように見えるの。

それはどうしたらできるのだろう?


大輔選手の一挙手一投足にも、私は同じものを感じる。
それは、ほかの選手にはないものなんだ。

かつて得意だった4回転も、今ではほかの選手の代名詞になってしまったけれど、
彼にはほかの選手にない不思議な力があふれている…

そう思うのは、結局「好きだから」ってことになるのかな?(笑)


ちょうど、これでもう本当に最後になっちゃうのかなーと私が思っていた頃に、
長光歌子コーチの談話が記事になっていた。

「私は、彼の滑る姿が好きだった。闘う姿が好きだった」と。

そうなんだよね。
アイスショーじゃいやなんだ。

大輔選手の試合での姿…闘う姿が私も好きだったんだと思う。

だから、これから先、彼のいない大会は私にとってどれだけの楽しみになりうるのか、
今はちょっと考えられない。

歌子先生は、大ちゃんのスケーティングが好きだったんだって。
一番近くでずっと見ていたかったんだって。

なんて素敵な師弟関係。

きっとたくさんのファンが、大輔なき日本フィギュア男子を愁いていることでしょう。
あー、私も完全にその一人。

あの色気と表情、空気感、たたずまい…
稀有なアスリートだったと思うし、日本にはもうしばらくは(私が生きてるうちは)出てこないんじゃないかと思います。

すてきだったー。


Jeremy Abbott といい Brian Joubert といい、大輔と一緒に一時代を競った選手が一斉に引退してしまいますね。
淋しい、淋しい…
数々の歴史は、これからはYou Tubeで観るしかないんだねー。

高橋選手、お疲れさまでした。
たくさん、素敵なパフォーマンスをありがとう。
記録より記憶…しっかり遺させていただきます。

でももし、3月の世界選手権にも出てくれるなら、あなたの闘う姿を私はしっかりこの目に焼き付けます。
そんなときが永遠に続けばいいのだけどなぁ。

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