今月に予定されていた2か所の依頼仕事(親の会のゲスト・学習会の講師)が両方延期になり、がっかりしている依頼仕事好きの丸山です。
さて、メールマガジンの先月配信号をお読みくださった方や、先日開催した「ヒューマンスタンド」にご参加くださった方はご存知のとおり、去年の暮れに出版された“ひきこもり本”に、代表の丸山へのインタビューが掲載されました。
そこで、3か月近く経ってしまっていますので、取り急ぎこちらでもご案内いたします。以下、メルマガの該当部分を一部校正のうえ転載します。
時節柄、ひきこもり関連書籍が続々と出版されています。心理や支援の関係者による家族支援や家庭訪問による本人支援、ジャーナリストによるルポルタージュ、精神科医の斎藤環氏による新書、・・・等々。
なかでもルポルタージュには、近年増えている“当事者コミュニティ”やそこで活動している当事者経験者を取材する内容が多く含まれ、何人もの当事者経験者が登場しています。
そのなかで、私が登場する本が1冊だけあります。
昨年暮れに出版された『扉を開けて~ひきこもり、その声が聞こえますか~』(かもがわ出版)です。http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/ta/1062.html
本書は、共同通信ひきこもり取材班が配信した連載記事の一部をベースに最新事情を加筆したもので、書籍化にあたり斎藤環氏と林恭子氏と私の3人へのインタビューが盛り込まれました。
昨年の事件や悪質な自立支援ビジネスを含めてひきこもりをめぐる本人・家族・支援の現状を知るため、「ひきポス編集部」「UX女子会」「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」「アイムヒアプロジェクト」などの集まりやイベントなどで出会った当事者経験者・家族・関係者の声を丹念に拾い「ひきこもりフューチャーセッション庵-IORI-」に関わっている川初真吾氏による街頭アンケートの様子や結果を紹介して終わる構成。
ひきこもりに関係ある人たちと一見関係ない人たちが一緒になって、社会全体で対応する時代が来るように、という記者たちの願いが込められているかのようです。
また、巻末には「ひきこもり地域支援センター」「KHJ」「お役立ちサイト」「当事者メディア」といった多彩なリストが掲載され、読み終わったあとすぐに問い合わせや検索ができるよう便宜がはかられています。
ちなみに、私にインタビューした記者の方は、拙著『不登校・ひきこもりが終わるとき』をお読みだったため「<願い>と<思い>の葛藤」を中心とした本人の心理や親相談の実情といった、私の“得意分野”をたずねてくださいました。
掲載されたのは、2時間余りお話ししたなかのほんの一部ですので、言い尽くせなかったとか言葉足らずを修正しきれなかったとか、いくつか悔いがあるため、率直に申してその部分が誤解を招かないか心配です。インタビューに答える能力の不足を痛感するばかりですが、参考になれば幸いです。
全体として、150ページと単行本としては薄めですが、タイムリーなテーマはほとんど盛り込まれていますので、ひきこもりをめぐる現状を網羅的に理解したい方には最適の入門書ではないでしょうか。
ご関心の方でまだお読みでない方は、ぜひご一読くださいますようご案内いたします。
↓「ひきポス」webページに載った紹介記事を見る