TATSURO SHIBUYA + ARCHITECTURE LANDSCAPE DESIGN STUDIO

アーキテクチュアは建築、ランドスケープは景観。風景を生かす建築環境デザインに取組んでいます。

三四郎

2005-02-01 02:14:01 | いいもの
を読んでいます。
 夏目漱石は、「吾輩は猫である」で挫折し、「坊ちゃん」くらいしかまともに読んだことがなかったので、なんとか今回は読破したいです。。
本棚に眠っていた本をわざわざ引っ張り出してきたのは、ある作家が、先日の新聞でこの本のことを、「今読んでもすごく新しく、少しも古ぼけていない」と、大絶賛していたからなのです。

 こういう風に、時代を経ても少しも古ぼけないことって、素敵だと思う。小説もそうだけど、例えば、「ずっと変わらないデザイン」とか、「すごく古いものなのに、少しも、古さを感じさせないデザイン」などなど。。
ちょっと、考えただけでも、モンデーンの時計とか、モールスキンの手帳とか、ジャンニコロンボのデザインとか・・・。最近だと、土0なんかは、どこかノスタルジックでありながら、新しい感じがするのが好きです。

 残念ながら、建築に限っていえば、どこかふわふわしたものばかりで、時代に逆行しているように思えてなりません。もちろん、デザインというものは、その時代を反映したものではあるのですが・・・、なんとなく、最近の建築は流行に左右されすぎているように思います。

 例えば、「軽い」建物は、フィジカルに軽いだけでなく、コンクリートでも「軽く」感じるような作り方もできるのではないでしょうか。「軽い」材料を使って、軽い物を作るよりも、重いものを使って、「軽く」見せる。そっちのほうがずっと難しくて、面白いと思う。そんな建築の作り方に私は魅力を感じます。
 巷の建築雑誌に取り上げられる建物の中で、これから50年先も残っていそうな建物は、果たしてあるのでしょうか?「残したい」と思えるくらい、人々に愛されるような、そんな建物を私は作りたい。

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