愛知県立芸術大学の建替え問題に関して、とてもよいHPを見つけたので、ぜひご紹介したい。
特集「愛知県立芸術大学」
建替え問題のこれまでの経緯や、有識者らを交えた「愛知芸大施設整備ビジョン検討会」の資料が公開されている。
全てに目を通したわけではないが、いま進められている大手組織事務所の新マスタープランが、南北軸を基本とした既存のマスタープランとは全く関係なしに計画しているのは明らかで、配置計画があまりにも酷い。
写真は、既存のキャンパス全体の模型だが、現在では木々が生茂り、緑豊かな自然環境を形成している。
これは現地に行って感じたことだが、大きくなりすぎた樹木は、間引いたり移植をして、全体の樹木密度を調整する必要がある。建築的スケールよりもランドスケープ的スケールの「引き算の手法」で、樹木密度を再検討し、空きスペースを確保するという作業をしない限り、建築を「残す」「残さない」といった単なる2元論で終わってしまうと思う。
愛知芸大の魅力は、なんといっても、キャンパス全体が周辺環境と調和していること。そして、個々の校舎たちもそれぞれに呼応するように分棟配置され、視覚的に「見る-見られる」関係にある距離感を保ち、かつ、室内の心地よいヒューマンスケールを同時に併せ持っていることだ。この魅力から、学ぶべき点は少なくない。
「校舎全体が優れた教材」なのだから、これをみすみす壊してしまうのは、もったいない。
この価値は、ここを訪れた人なら、すぐにわかると思う。
ぜひ活用していくことを前提に、時代に恥じないキャンパスマスタープランを勧めていただきたい。
特集「愛知県立芸術大学」
建替え問題のこれまでの経緯や、有識者らを交えた「愛知芸大施設整備ビジョン検討会」の資料が公開されている。
全てに目を通したわけではないが、いま進められている大手組織事務所の新マスタープランが、南北軸を基本とした既存のマスタープランとは全く関係なしに計画しているのは明らかで、配置計画があまりにも酷い。
写真は、既存のキャンパス全体の模型だが、現在では木々が生茂り、緑豊かな自然環境を形成している。
これは現地に行って感じたことだが、大きくなりすぎた樹木は、間引いたり移植をして、全体の樹木密度を調整する必要がある。建築的スケールよりもランドスケープ的スケールの「引き算の手法」で、樹木密度を再検討し、空きスペースを確保するという作業をしない限り、建築を「残す」「残さない」といった単なる2元論で終わってしまうと思う。
愛知芸大の魅力は、なんといっても、キャンパス全体が周辺環境と調和していること。そして、個々の校舎たちもそれぞれに呼応するように分棟配置され、視覚的に「見る-見られる」関係にある距離感を保ち、かつ、室内の心地よいヒューマンスケールを同時に併せ持っていることだ。この魅力から、学ぶべき点は少なくない。
「校舎全体が優れた教材」なのだから、これをみすみす壊してしまうのは、もったいない。
この価値は、ここを訪れた人なら、すぐにわかると思う。
ぜひ活用していくことを前提に、時代に恥じないキャンパスマスタープランを勧めていただきたい。