どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

マンデラ・ネルソン元大統領の葬儀から

2013-12-13 03:40:18 | インポート
マンデラ・ネルソン元大統領の葬儀で、悼辞を手話通訳した男がトンチンカンな手話通訳をしていたのが話題になった。


この話しは面白かった。何が面白かったと言えば、誰が彼を雇ったかが解らないと言う事だ。そして彼の病気を誰も気にしていなかったと言う事だ。各国要人の脇で手話通訳するのに、ちょっとずさんだろう。
多分この辺りは、もう少しすれば判明する事だろう。


ただここでは、重要な席には手話通訳がいると言う事がもっと面白い。日本ではあまりない光景だと思う。もちろんマンデラ・ネルソンの葬儀だ、南アフリカ国民全部に知ってもらいたい。だから用意したのだろうか。
もしかするとこういった場合の手話通訳は、世界では当たり前の事なのかもしれない。日本人だから奇異に思うのかもしれない。

もっと面白いのは南アフリカでは手話通訳者がいると言う事だ。実はここで気がついてもらいたい。まず手話通訳者の需要があると言う事だ。CNNから引用する。

南ア通信によると、同国の与党「アフリカ民族会議」(ANC)が昨年開いた会合では男性が通訳を務めたが、不満の声が上がっていたという。


この理由は解らない。耳が不自由な人が多いのだろうか?

そうするとこの国の歴史に何があったのか、そこに何かがあると思う。両耳が聞こえなくなる何かがあったのだろう。

南アフリカは、豊かな国である。そう言った証明でもある。



次にオバマ大統領が、マンデラ・ネルソン元大統領の死去に際して、アメリカ国旗を12/5~9のあいだ半旗にして掲揚するように大統領令を出していたようだ。

ただこれに逆らった保安官がいたらしい。彼の言い分は国内での事ではない、というものだ。これはこれで筋は通っている。ただアメリカの歴史から行けば、マンデラ・ネルソン元大統領はそれを体現した人物で、ヒッピーに影響を与えたインドのガンジーより優れた人物だ。ガンジーはヒンズー主義が強すぎて、国内の差別問題を放置した嫌いがある。それが現在のインドの病でもある。

ただマンデラ・ネルソン元大統領とオバマ大統領が黒人だから大統領令を出したんだろうと勘ぐる節もある。それはないのだが、そう考える白人主義者はいるだろう。
確かにマンデラ・ネルソン元大統領はアメリカにとって何か役に立ったかどうか、普通には解らないかもしれない。


マンデラの後継者のズマ大統領なのだが、もの凄いお金持ちらしい。
ニューズウイークに記事があった。「マンデラ後継者ズマの「豪邸」報道バトル」

元々汚職疑惑もあった人なので、まあそうだろう。だがその前に、よほどのお金持ちでない限り、政治家にはなれない。そう言った事実の一つだろう。

マンデラ・ネルソン元大統領の葬儀前後に起きた話しなので、南アフリカ情勢に変化が起きる可能性がある。



中国防空識別圏設定の謎

2013-12-13 02:16:23 | インポート
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私ごときが言う事ではないが、突然の中国の防空識別圏設定について、論者の意見がまとまっていないように感じる。特になぜこのタイミングかは、誰もが解らない。

ます防空識別圏というものは何なのかと言う問題がある。

1)上空から防空識別圏に向かってくる、謎の飛行物体をレーダーが捉える。
2)無線による警告。
3)防空識別圏に入る前に戦闘機のスクランブル発進
4)領空上空で遭遇し警告・威嚇
5)敵対行動が認められたら撃墜。ない場合は警告・威嚇を続けつつ並走する。
6)領土に入って来たら撃墜

この順番なようだ。ここで重要なのは3)の防空識別圏に入る前の戦闘機のスクランブル発進となる。可能な限り防空識別圏に入る前に上空で待ち構えた方がいい。なので、防空識別圏はある合理的な範囲を持っている。つまり時間稼ぎをするためのものだ。
そのため各国での運用範囲でその距離が決まっているようだ。そのためこのための国際法もないし、それぞれある根拠(レーダーの識別範囲とか)で勝手に決められる。

次に防空識別圏を通過する民間航空に対する制限だが、これはもともと領土・領空での制限であって、防空識別圏では適用されない。
民間航空機は、領空を通る路線に関してはその国の了解を取っている。そして路線上の空港管制に遅延等の変更を伝えている。ここは国際ルールがあるようだ。そして各国の軍隊はこの航空管制から情報をリアルタイムでとっているはずだ。そうでないと空軍の演習なんて全く出来ない事になる。雫石で起きた事故なんてその最たるものだ。
通常は軍のレーダーと、民間空港の管制レーダーとの情報のやり取りで未確認飛行物体かどうかを識別する。




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それではなぜ中国はこんなに広大な防空識別圏を設定したのだろうか。
領空と防空識別圏を混同しているという説がある。これはどうも正しそうだ。防空識別圏を通過する民間航空機に路線を前もって知らせろと言うのはその最たるものだ。
あの海上での第一列島線と一致もしている。ただこれは未来の話しであって、それに先立って設定したと言う考え方もある。

だがここはもう少し考えなければいけない。


1)習近平主席の国内引き締めのためではないのか
私はそこまで彼が自信のない男だとは思っていない。三中全会が終わった時点で、確かに良く解らない内容だったが、民間の不満をどう救い上げるかと言う事ではあったと思う。ただ発表されたから明日が変わると言った内容ではなかっただけだ。

2)軍掌握とその不満解消のため。
鄧小平の第一列島線が実現しない状況で、防空識別圏の研究はし続けて来たと思う。
だが習近平主席が軍掌握に失敗していると言う報道はない。そして掌握に必要なのはクーデターを起こしかねない陸軍だけであって、海軍と空軍はまだ主席のコントロール下にあるのではないのか。そのために彼らの要求を呑んでいる可能性はある。しかしあの広大な防空識別圏を運用出来るかどうか、話しは別だ。
アメリカがロートルな爆撃機を飛ばしたが反応はなかった。もちろん今のレーダーではB52と解っただろう。もちろんアクションできない。それはアメリカだからではない。遠すぎるのだ。

運用出来ない防空識別圏というのは意味がない。中国人がメンツを大切にするのは知っている。だからアメリカは本音を探ろうと飛ばしたのだろう。

しかしこれを予測出来ないはずがない。軍掌握のためにメンツが潰れる事をするだろうか。

3)権力闘争の羽間で起きた
首相の李克強との軋轢があるかもしれないが、これも何か違う気がする。二人のスタイルが違うからだ。首相は経済中心で動いており、習近平主席は国内統治と外交に専念しているようにも見える。矛盾が酷くとも今の所喧嘩している訳ではない。そして三中全会はある意味権力闘争の手打ちでもある。その直後の防空識別圏設定は、権力闘争とは思えない。国外からの批判が予想されるからだ。
そこまで中国の統治が悪いとは思えない。



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本当になぜ防空識別圏をいきなり設定したのかは解らない。しかもスクランブルの範囲ではない。

中国は対話を求めている
これはそうだろう。その切っ掛けを作ったと言う事だ。日本には尖閣諸島問題があると認めさせたいのだろう。だが民間航空機への扱いはおかしい。しかし、アメリカは簡単に受けた。

これは対話なのだろう。アメリカと中国の関係は今一番面白い。だから今なのだろう。


私の考えている中国の防空識別圏ですが、多分ミサイル防衛圏なのではないのかと思います。私は中国語がわからないのでよくわからないのですが、多分空を飛んでくるものは鳥以外、全部飛行体なのではないのでしょうか
有翼ミサイルもある意味飛行体ですね。そう言った発想がどこかにあるのではないのかと考えています。
韓国が保留している、日米韓のミサイル防衛構想を考えれば、この広さも理解出来るものです。そしてミサイル防衛構想ですが、今の所北朝鮮を仮想敵にしています。しかしやろうと思えば中国全土もカバーできる訳です。



ただこの航空識別圏、とにかく拡大してゆくとトンチンカンな事になりそうです。実際に運用し始めると、互いに牽制しあうため、実質的に空白になってしまうということが起きるかもしれない。せいぜい飛ばして無人機で、互いに追いかけっこするだけになるかもしれない。
本当に戦争にならない限りこの航空防衛権は意味をなさないと考えています。


実は一番解らないのが、中国が覇権国家になるための前提条件を、中国が解っているのだろうか?と言う事です。お金と武力だけでは覇権国家にはなれないと言う事です。ローマの中期までの統治は基本的に安全保障条約でした。属国にしても税金が安かったり兵役を免除したりしています。統治された方が安く済んだというのがあります。
イギリスは老獪でした。ローマと同様の事をしておきながら搾取はしっかり商人に手渡しました。そして文明を教え、てなづけてゆきます。アメリカは自由と人権と言う、人間の価値を前面に出して統治してゆきます。

ローマもイギリスもアメリカにも、統治される側にメリットを与えているから覇権国家になったのです。しかし今の所中国にはそのメリットを与える余裕が見えません。
チベットやウイグルの統治に、ある意味失敗しているのが見え見えだからです。そして共産主義国家なのに貧富の差が余りにも大きいのが、共感を覚えられない原因になっています。


さて最後なのですが、日本も中国も韓国もそうなのですが、なぜ右翼たちは戦争になったら自国が勝てると思うのかがよくわかりません。今はミサイルの時代です。しかも高精度の誘導兵器です。戦争初期に互いに一気に打ち合う事になるでしょう。ミサイル防衛も間に合わないほどになると予想されます。日本はとりあえず灰燼に帰すでしょう。
しかしその後にアメリカが参戦するでしょう。ロシアも来るでしょう。いや中国と国境を接している国は何らかのアクションをとるでしょう。マレーシアとシンガポールがどさくさにまぎれて戦争を始めるかもしれません。

第三次世界大戦が始まる可能性があります。しかし別なことが起きるでしょう。

もの凄く小規模に韓国と日本が小競り合いしただけでも、別な爆弾が炸裂するでしょう。北朝鮮がちょっかい出したりすれば確実でしょう。
両国の国債の暴落です。ムチャクチャな連鎖が起きるでしょう。紙の爆弾が世界で最も怖い最終兵器です。

この最悪が簡単に起きる事を、どうして考えられないのだろうか。


そうか、日本の赤字はその日のための最終兵器だったのか。