岩手県の銘柄品種「銀河の雫」です。昨年はキロ560円くらいでしたが、今年はキロ450円程度と暴落気味。写真は少し黄ばんで見えますが、とにかく白いお米。
水加減を失敗して多めにしても、ご飯粒の表面がとても硬いので、失敗が少ないお米。「金色の風」に比べると粒がしっかりしているので美味しく感じます。すいません、写真がアレで。とにかく見た目が綺麗なお米です。味もいいです。
さて遠野小友産の「亀の尾」です。もともと明治に山形で発見された品種なので、岩手でも頑張れば作れるようです。「夏子の酒」で有名になってから酒米の印象が強いですが、醸造適種でも醸造用ではありません。飯米です。
岩手県では大正4年から昭和3年頃まで岩手亀の尾1号が主力品種だったようです。その後「亀の尾×愛国」の「陸羽132号」が誕生して、その後ほとんど作られていない品種でした。
酒米にも使えると言えば粒が大きそうですが、ひとめぼれ程度のサイズです。岩手県ではかつて飯米・酒造米としてトヨニシキを結構作っていまして、美味しいコメではないのですが、あれに比べたら一回り以上小さい印象です。
長幹で倒伏しやすくただでさえ作りにくいのに、確か無農薬有機栽培で大変ですね。確か自然乾燥。
手間暇かかっていますが、自然乾燥は時として新米だと水分量が多くて炊く時の水分量が難しくなることがあります。
ものすごく気を使った結果、無事炊き上がりました。お味ですが、意外とうまい。古い品種だからどうなのかと思ったら、本当にコシヒカリの祖先というのがはっきりわかるほどです。ただ冷えればどうなのかな。香りがいいんだろうな。
ただコシの方がうまいです。
ということで岩手県紫波産の「ひとめぼれ」です。特に有機とかそんなのではない普通の栽培。なお今年の冷害と、JAの買い付け制度変更のせいで10%ほど価格が高くなってしまいました。
米の味は品種で決まります。その次が栽培条件、最近は多施肥栽培がほとんど行われなくなったので、味の邪魔になるタンパク質が余計にできない方向にあります。そうすると栽培適地とそれ以外だとどういった違いがあるのかと言えば、味が薄くなる。岩手県だと水沢・北上あたりの味が濃く、紫波まで北に来ると弱くなってきます。でもあっさりして来るので、いっぱい食べられます。
この5年ほどで生育・乾燥の条件が変わったのか、ひとめぼれ新米の水加減をあんまり考えなくてもよくなりました。以前は新米の水分量が多かったのか、新米がベタベタに炊き上がることが多く、苦労しました。
ということで、馴染んだ味がいいです。ハイ。今年も美味しいです。