カズオ・イシグロの「忘れられた巨人」のラストの衝撃はすごかった。だがわかったような気がしてきた。
ウイキの説明は相当間違っているが、書いてはいけないので、ああ言った記述になるのだろう。にしてもすごい。
ただ私もまだ直接かけない。確証がないからだ。だが答えは簡単だった。ユーゴスラビアで何が起きたのかを考えれば答えは目の前にあった。
のんびりした日本人だから気がつくのが遅かったのだろう。ヨーロッパの人だったら自明なことだったかもしれない。だがベアトリスの決断があまりにも悲しい。もしかするとヨーロッパでも賛否両論あるのかもしれない。
鬼については多分これが正しい。自然界の鬼は、この不自然な平和を嫌っている。そこで雌竜の解放を画策している。そこにエドウィンと言うジーパンメーカーのような少年が登場するのだが、その不屈の魂を見て子供の竜に突かせて雌竜との交信を可能にするようにした。その上で少年がゆく道を整えるための鬼が一匹送られるが、毒を食べて育ったヤギを食べて動けなくなる。エドヴィンが「マリーンの木立」の池で見た鬼の幻視は3体。この小説で死んだ鬼は3体だ。雌竜の視点から見える世界とエドヴィンの幻視は一致していると考えれば、その通りなのだ。
3匹の鬼とエドヴィンとウィスタンを加えると5人?
カフカの「城」よりは圧倒的にわかりやすい小説ですが、通奏低音的に出てくる老婆が圧倒的に「不誠実」でして、ようやく言えます。この小説は本当に面白いです。