鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.248 (地域医療連携推進協議会・鶴岡地区医師会・荘内病院)

2013-12-18 10:41:31 | 日記


昨晩(12月17日)は、地域医療連携推進協議会・鶴岡地区医師会・荘内病院の合同懇談会でした。病院の人たち(医師、看護師、コメディカル、連携室のスタッフなど)と開業医との勉強会~懇談会で、当地区でここ数年取り組んでいる地域での顔の見える関係づくりの一環という位置づけの会です。

今回で3回目になりますが、このような会(講演会、症例検討会、研修会、委員会なども含めて)を繰り返すことで、病院と地域との壁(?)は、数年前から比べれば、格段に低くなったと実感しています。

課題は参加する人が限られることです。なんとなく行きづらいと思っている皆さん、次回は是非勇気を出して参加して下さい。きっと、何かいいことがあると思いますよ。


以下、次第とメモ

1、開会

2、挨拶
 地域医療連携推進協議会会長 黒井氏

3、発表と報告

・がん地域連携パスの現状
地域医療連携室 渡部正
 荘内病院の登録数は62件(県全体で445件)、と県内の他病院に比較して少ない
 また、連携医療機関も少なく、算定できない件数が多い(27%)
連携医療機関に登録することで、がん治療連携指導料算定可能となる
 登録をお願いしたい
 
・「当科における口腔癌治療の概要と実際について」
荘内病院 歯科口腔外科 武石 越郎 氏
宇都宮出身、東北大学歯学部卒:
国際医療福祉大学三田病院:頭頸部腫瘍センターで研修
口腔癌、頚部郭清、血管吻合術など、年間手術数:425(2012年)
荘内病院歯科口腔外科の役割
歯科疾患→なるべく一般歯科医へ、口腔外科疾患をおもに扱う
口腔癌
口を開けてみえる癌
ほとんどが扁平上皮癌
部位:舌 >歯肉 >頬粘膜
治療:手術、化学療法、放射線 必ず障害は残る
舌癌手術の実際
患者数、9年間 6464例 (口腔外科疾患 3695例、57%)
   口腔癌:74例、 粘膜疾患:493例
過去1年間 患者数:737件 (歯科 401、口腔外科 336)
   口腔癌:11例
 (舌癌:7、歯肉:2、頬粘膜:1、口腔底:1)
他科と連携して手術を行っている
血管吻合に最新の器具を活用
動注化学療法 CR例もあり、今後期待される治療法
まとめ
 1年経過し基礎を確立した。
 今後手術例を増やし5年生存率などデータを出せるようにしたい


・「再発患者データ解析からみた脳卒中地域連携電子パス導入の効果」
荘内病院 神経内科 丸谷 宏氏

脳パスを運用し丸5年経過、
 2010年からは維持期パスを運用、
 維持期の情報を集積しているのは、全国でも鶴岡だけ
鶴岡の脳卒中死亡率は、全国平均より高い、130-140 /10万
とくに、若年層に多い、
脳卒中の特徴
 10年以内に、50%が再発
医療費:1位、
  寝たきり要因の1位
高齢になると心原性が増える

 荘内病院の脳卒中
  在院日数:18日、かなり短い 連携がとれている証左
回復期へ53% → 他地域よりかなり高い これも連携のおかげ
維持期における脳卒中二次予防とリハビリテーションが重要
再発は、1年間 6-10%
再発は脳梗塞が多い

 維持期のデータ解析で、維持期パス参加施設の方が再発率が低くい、
 また、再発の危険因子として心房細動が有意に高いという結果を得た 

 地域連携パスは、疾病管理を通して地域の医療の質をあげていくための取 り組み
来年度から、自己管理を目指した私の健康ノートの利用していく

・荘内病院 看護部体制の紹介
 各部署の看護師さんたちの自己紹介
働き続けられる職場環境、スキルアップ、選ばれる病院、
 を目指し、活動している。

終了後、懇親会がありました。三科院長の開会のあいさつ、乾杯、地域医療連携推進協議会、鶴岡地区医師会会員、荘内病院勤務医、地域連携室毎に紹介や挨拶があり、三原会長の閉めのあいさつで閉会となりました。さらに、有志は二次会、三次会で盛り上がりました。


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No.246 (薬剤師会とのミーティング)

2013-12-18 10:40:09 | 日記
12月16日 13:00~、本年度6回目となる薬剤師会とのミーティングを行いました。

今日のおもな議題は、在宅医療と多職種意見交換会の報告でした。
私は参加できませんでしたが意見交換会では、薬剤師に対して多くの期待が寄せ
られたようです。多職種が集まり、自由に意見を言える環境ができていることを
素晴らしいと感じました。これからは、ここで出された課題を整理し、課題解決
へ向けてアクションプランに落とし込み、実行・評価し、PDCAサイクルを回して
いくことが必要だと思います。

以下、議事録もどき

1、相談窓口利用状況報告

まだ事例がないが、ある薬局から訪問服薬指導の相談があった。
ハローナースが声掛けして、相談に繋がったとのこと。
薬剤師からの相談にも対応していきたい

2、在宅医療と薬の他職種意見交換会
参加:41名 ( 薬剤師:18名、他職種:23名)

1)薬剤師への介入ニーズ
 服薬困難事例、多科受診、認知症、老老介護、緩和ケアなどへの薬剤師の関与
 について
 

2)連携・相談
ケアマネから相談したいが、窓口が分からない
 →相談窓口の周知
 今回の意見交換会の準備の過程で 薬剤師を講師とした勉強会開催の依頼が
 3施設からあった
  →施設近隣の薬剤師を講師とした勉強会の企画

3)薬剤師の訪問での役割
 何をどこまで依頼して良いか、どこまで介入すべきか、分からない
 →服薬管理、治療の評価、さらには代替案の提案までやりたい

4)薬剤師が訪問服薬指導することの認知不足
 アピール不足
 →各種団体の研修会で説明の機会を増やしたい

5)薬剤師のスキル不足、マンパワー不足
経験・情報不足から、自分たちでハードルをあげているという意見
 →薬剤師会研修会での情報提供を強化する

 *一人薬剤師でも訪問服薬指導を実施している薬局もある
  一人でもできることを伝えていく必要があるのではないか
  (医師は一人だが、昼休みを使って訪問・往診をしている)

6)その他
 一包化したが、処方変更で対応が困難
 連携の問題:薬剤師が他職種の仕事を知らなすぎる
 →他職種講師の勉強会などの実施、

全体総括
このような会を継続し、訪問服薬指導を地域のシステムとして運用できるよう
 に

3、相談窓口等の周知(ホームページへの掲載)について
 ほたるHPに薬剤に関する相談窓口を掲載した

4、来年度へ向けて
  薬剤師との連携:ほたるとしては何をすべきか、課題を整理つつ、
 来年度のアクションプラン作成していきたい

5、その他

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