鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.250 (学術広報委員会)

2013-12-20 11:50:07 | 日記


12月19日19:00~ グランドエル・サンで、学術広報委員会とその忘年会が行わ
れ、オブザーバーとして参加してきました。今回は、慶応大学の秋山美紀先生を
講師にお呼びして、"Public Relations" 広報を考える、というテーマでのお話
を聴講しました。

広報は、Public Relations(PR)の訳で、単に情報を周知するというだけではなく、
組織(例えば医師会)とその関連する人々(例えば市民)にお互いに有益な関係を
つくるための戦略的なコミュニケーションのプロセスであると学びました。

例えば、在宅緩和ケアを普及させるという目的のために、市民公開講座を開催す
る、出前寸劇を通して緩和ケアとは何かを伝える、患者や家族のための茶話会を
ひらく、などは、まさに広報なのでですね。

医師会のような非営利組織では、ミッションが行動の基本であり重要とも学びま
した。さて、当地区医師会のミッションは何でしょうか?それなくしては何を広
報すれば良いか戦略をたてられません。

当地区医師会の基本理念として以下を掲げています。

「鶴岡地区医師会は、地域住民の健康維持・増進と健やかな長寿社会の実現のた
めに地域に貢献するとともに医の心を忘れず、知識と技術の向上をめざし、不断
の研鑽に励みながら日々前進する組織をめざします。」

当地区医師会のミッションは、「地域住民の健康維持・増進と健やかな長寿社会
の実現のために地域に貢献する」なのでしょう。

では、その実現のための広報とはどうあるべきでしょうか。

市民にとっての医師会のイメージは、「上から目線、親しみにくい、敷居が高い、
権威的」など決して良いわけではありません。医師会と市民とのお互いに有益な
関係をつくるためには、決して良い関係(relationship)とはいえない状況です。
このあたりから、医師会としての広報はどうあるべきかを考えていかなければな
らないと改めて感じました。

学術広報委員の皆さまには、引き続きご尽力をお願いします。

以下、秋山さんの講演メモです。


議論のための話題提供

"Public Relations" 広報を考える
秋山美紀(慶応義塾大学)

「広報」って何

public information から public relationsへ

従来は、日本語の広報はpublic informationと訳され、断続的、随時的な「公的
情報」に限定される概念。今日では、public relationsとほぼ同義で用いられる
ことが多くなった。

public relationとは、多くの解釈があるが、以下が最も支持された、

組織とその人々(パブリック)にお互いに有益な関係をつくるための戦略的なコミュ
ニケーションのプロセス

定義の変遷
 従来は、報道機関からの周知に力点kが置かれていたが
 最近は、約束や積極的関与(engamement)、関係構築(relationship building)
 を強調するようになった

PR = 戦略的広報
・その人々とは?
 従業員、会員、市民、地域住民、消費者、
・お互いにとって有益な関係とは
  相互理解、断続的な信頼関係
  地域社会、市民が正しい意思決定をする
  事業の継続と地域の発展の双方を実現する
  地域そのものを衰退させない

非営利組織とは
 (日本のNPO法人とは概念が違う、営利を目的としていない組織全般を指す)
 一人ひとりの人と社会変える存在である。
 ミッションが非営利組織の行動の基本、
 ミッションを考え抜き、定義するのがリーダー
 マネジメントは、その具現化方法

非営利組織はミッションが重要
 社会やコミュニティーの ニーズはあるのか?(機会)
 世の中を変えるための人的資源、資金、能力をもっているのか?(卓越性)
 メンバー、支持者が、心底価値を信じてコミットできるか?(コミットメント)

ネットワーキング
 補完関係で結びつき協力しあう
 パートナーシップやソーシャルアライアンス
 CSV(Creationg Shared Value)

戦略的広報 (PR)
・非営利組織は、存在自体がメッセージ
・アウトリーチにおける対話の重要性
・広報ツールとしての、ニューズレター、パンフレット、チラシ、ポスター、ウェッブサイト・・
・行政との連携

事例;からだ館がん情報すてーしょんの例
 蔵書:1500冊、
 ミッション:住民の健康レベルとQOLの向上
 1、市民の学びの場の提供、支援
 2、患者の意思決定の支援
 3、経験の社会還元の支援
 4、人材育成

相談 ~情報探しのお手伝い~
 多様な主体の協働による社会サポート
 鶴岡:医師から、家族から情報を得ていることが多い
 相談: 情報探しのお手伝い

患者同士の支えあいの場(患者さん・ご家族のサロン)
にこにこ倶楽部
生きがい、得意分野を教える
出張講演、出前講座
 健康づくりサポーター、
「からだ館勉強会」
自由研究おうえん隊(子とも達が命について考える様々なワークショップ)
ワンコイン健康料理教室 (勉強して料理)
禁煙プログラム
からだ館通信
ウエッブサイト 「からだ館 がん情報ステーション」

鶴岡地区医師会と市民は、どんな対話をしているのか?
 めでぃかすとる おもに会員への広報
 朝だ元気だ6時半、 ドクターアドバイザー(YBC)
 ウエッブサイト

鶴岡地区医師会のイメージ
 何やっているかわからない
 医師会の事務は何をしているか分からない
 医師会は公務員?
 行政との違いは?
 業界の人のもの?

健康管理センターのイメージはわく
 ふきのとうは、知っている
 医師会だから安心というイメージがある

医師会が在宅医療をやっているイメージはない
 「ほたる」、何をやっているか分からない
 ほたるはすごいHPがあるが、医師の人すらみたことがない
 ほたるを一般に宣伝する意味がわかない、行っても看板がない、
 どこにあるかわかない

医師会のイメージ (bad image)
 上から目線、
 親しみにくい、
 敷居が高い、権威的、
 一般の声が届かない印象。

ヒット数の多い医師会のHP 
練馬区医師会のHP
 トップページに、特定健診・がん検診等があり
 そこから直接申し込みできる
 病児保育センター ぱるむ
 ものわすれ相談医
 かかりつけ医
 更新が頻繁
 Youtube の利用
 ターゲットが分かりやすいHP

白河医師会
 トピックスの更新頻度が高い
 楽しそう、というイメージがある
 救急のかかり方など、6つのお願いを時期をづらして情報発信

鶴岡地区医師会
 めでぃかるとる : 更新されていない

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