鶴岡地区医師会だより

三原一郎目線で鶴岡地区医師会の活動を配信しています。

No.426 (鶴岡地区病院協議会 講演会)

2014-11-08 10:23:26 | 日記

鶴岡地区病院協議会 講演会
2014年11月6日 18:30~ 荘内病院講堂

「医療制度改革の流れと庄内地域における現状と課題」
山形大学 医療政策学講座 教授 村上正泰 氏


山形大学の村上先生の講演を聴講しました。


地域医療構想(ビジョン)とは、病床機能報告制度を通して、二次医療圏ごとに地域にふさわしいバランスのとれた地域医療のビジョン)を策定するというもの。

医療機能を高度急性期、急性期、回復期、慢性期とに分類し、病棟毎に再編する。

実現するためには、「協議の場」の設置と、都道府県知事の役割(権限)を強化する。

地域の実情に沿ったかたちでの地域医療ビジョンを策定することが重要であり、
そのためには、合意形成の枠組みが必要。調整役は医師会が担うべき?
 
◆山形~庄内地域 医療機関を取り巻く状況

高齢化とさらに人口の大幅減少が課題

患者数の減少、平均在院日数の長期化、慢性疾患への日常的な対応
その解決には、急性期の集約化、後方病院機能の確保、地域包括ケアの構築が必要

南庄内の将来人口推計
 2025年には、全人口の15%減、65歳以上は8%増
総患者数推計
 5.2%減
増加する疾患
 脳梗塞、誤嚥性肺炎、心不全、大腿骨近位部骨折、
減少する疾患
 妊娠・分娩・胎児関連疾患、肺炎・気管支炎、ウィルス性腸炎、上気道炎

南庄内患者シェア率(全入院患者)
 耳鼻、乳房、眼科は、圏外への流出が50%前後を占める
 血液、筋骨格、消化器も日本海病院が20%強を占める。
南庄内患者シェア率(救急搬送)
 ほほ南庄内圏内で完結している
南庄内患者シェア率(緊急手術入院)
 消化器と循環器(大動脈瘤、急性虫垂炎など)で、10%前後が日本海へ流出している
南庄内患者シェア率(予定入院)
 耳鼻、乳房、眼科、筋骨格、消化器、循環器、呼吸器、血液なども20%以上日本海へ流出している。
南庄内患者シェア率(予定入院、手術有)
 外相以外は80%を下回り、「待てる急性期」の手術機能の一定程度は日本海が担っている。

【神経】脳梗塞、頭蓋内血腫等
 t-PAは、南庄内、北庄内でほぼ完結。頭蓋内血腫除去術については、南から北への流出がみられる。
【循環器】急性・再発性心筋梗塞
 それぞれの圏内で完結しているが、いずれの病院も今後症例数は減少していく。
【消化器】胃の悪性腫瘍など
 胃悪性腫瘍に関わる手術は、南庄内から北庄内への流出がみられる。
【消化器】大腸の悪性腫瘍など
 大腸悪性腫瘍に関わる手術は、南庄内から北庄内への流出が若干みられる。
【循環器】狭心症、慢性虚血性心疾患
【循環器】弁膜症など、大動脈瘤
 弁膜症手術、大動脈瘤手術は、荘内病院では実施されておらず、北庄内への流出がみられる
【乳房】乳腺悪性腫瘍
 日本海への集中が進んでいる。

講演の詳細は以下の資料をご覧下さい。

配布資料

 
 


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