人形そのものではないものの、玩具、手遊び道具として今戸焼の中でも多く作られていたものとして「泥めんこ」「土めんこ」「泥面子」と呼ばれるものがあります。土人形の多くは前後2つの割り型によって立体的に成形するのに対して、「泥めんこ」は片面一枚の型から抜きだします。人形の中にも片面だけのものも存在しますが、近世遺跡などから出土する色のとれた片面の人形は、めんこの類に整理分類されているケースが多いかもしれません。
人形ではありませんが、泥めんこは今戸焼の中では、人形とともによく知られてますし、めんことひとくちにいっても非常に奥の深いひとつのジャンルとして愛好家や研究家の人が少なくありません。
今型抜きしているのは「面型」といったらよいのでしょうか。最後の今戸人形師であった尾張屋・金沢春吉翁(明治元年~昭和19年)のお作りになられた作品の中にもこうした顔の半立体が含まれており、戦前の人形玩具研究家であった有坂与太郎の著作の中では「どろめん」と記されているのでそれにならいます。お面そのもの。顔の形の半立体で形もキャラクターによって自由に輪郭は異なります。こうしたタイプとは別に魚とか動物の姿の半立体もあります。
また「丸めんこ」といったらよいのか実際勉強不足で的確な名称を知りませんが、円形の輪郭の中にいろいろな意匠のデザインのなされたものがあります。例えば役者の紋であったり後の紙めんこにも見られる拳あそびにみられるようなデザイン、「見立て」「謎かけ」的な意匠のもの、それと不思議と「笑いもの」につながるようなデザインもあります。自分としては好きな歌舞伎つながりで、役者の紋のデザインの泥めんこはかなり見たことがあり、現在も活躍されている役者さんの家の紋があったり、既に絶えてしまった家の紋もあり、時代時代の役者さんの人気のバロメータにも繋がっているのではないでしょうか。今戸人形の種類の中には江戸歌舞伎の近くで作られていたものなのに、案外と歌舞伎の演目とか役柄、役者を模した古い型の人形はほとんどないのではないかと思っていますが、泥めんこの中には家紋とか大首絵的な図柄は見られます。
泥めんこは総じて都内の近世遺跡からの出土の他、東京を囲む関東近隣の畑の土の中からも出てくることがありますが、伝世品として旧家から色の残った状態でみつかるケースもあり、昔どのように彩色されていたか垣間見ることもできます。
このような今戸焼の「面型」?の彩色パターンとしてはよく見られるものとして素焼きした土肌そのものの上に鉛丹(または朱)・石黄・群青の3色をそれぞれさっと置いたようなものが多く見られますが、同じ型に施されたもっときめの細かい彩色のものもあります。人形同様に素焼きの土肌の上に胡粉で地塗りしてから人形同様の色の塗り分け、塗り重ねを施したものです。
そのどちらもやってみたいと思いますが、まずは塗り分け、塗り重ねのパターンをやってみたいと思います。これら自分で掘ってきた天然の東京の土色を生かすという意味では地肌を残して3色をちょこっと塗るほうが有効だとも思いますが、、、。
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