家内は30年ぐらい前東京に住んでいたころ琴を習い始めた。西宮に帰ってからは近所に琴の先生がいて少し習ったようだが、そのうち近所のお嬢さん(高校生)が琴を習うので自分の琴を貸してあげたら5,6年返って来なかった。それが先週やっと返却されたようだ。前置きが長くなったが、家内は久々の琴に調弦でてこずっていたのでYouTubeで琴の調弦動画をTVで再生してやる。耳で聞いて音合わせをしていたが、本当に正確か自信がないようだ(私に合っているか聞かれたが、耳鳴りしか聞こえない)。
そこでネットで調べると琴の調弦器が2千円ちょっとで売られている。 AmazonでKORG チューナー 「調べ」 箏用 WT-30K(写真)を注文、翌日に配達。 家内は電子機器の説明書を読むのが苦手(最初からその気がない)、結局は私が説明書を読んでその使い方教えることになった。
家内は平調子(ひらぢょうし)、壱越(いちこつ)に調弦希望。私には何のことかチンプンカンプンだが、説明書通りに調弦器を操作する。
先ずは電源を入れ、
中央の調子ボタンを押して平調子に合わせる。
上の基音ボタンで壱越に合わせる。
これでこの調弦器に平調子壱越の正確な音合わせ機能(聞く耳)を持たせたことになる。
これから13本の弦の調律だが、同封の琴用早見表(平調子)を参考にする。
調弦器の一番下の弦ボタンを押して左上に1、右端にDと表示。
これで1番弦を指(爪)ではじくと、針が動く。 弦の柱(じ)を動かして針が中央に、緑のランプが点灯(継続)すると1番弦が正しく調律(Dの音)できたことになる。
次に弦ボタンを押すと左上に2、右端にGと表示。
2番弦をはじいて同じ方法で針が中央に、緑のランプが継続点灯すると2番弦の調律完了。
後は3番A,4番A#、5D,......と13弦まで同じ方法で終わるとこの琴の平調子壱越で調弦完了である。
家内が自分の耳だけで合わせていた13本の弦は1,2本1-2mm程度ずれていたらしいのでかなり正確な耳のようだ(1番弦が正確でないと全部ずれる)。 教室に通っていた頃も教師が微妙に調弦し直していたらしい。
全ての弦楽器に共通だろうが、柱の位置が同じでも温度、湿度によって音が変わる。これで正確な調弦が楽にできるようになった。 この調弦器では三味線も調律できるようになっている(同じ原理)。 何と全楽器用の調律器(チューナー)も千円超であるようだ。
私も家内のためKORG調弦器の使い方を勉強して(説明書を読まされ)少し琴について知識が増えた(すぐ完全に忘れるが)。
壱越は高調子(タカヂョウシ)でドレミの レ の音、双調が低調子(ひくぢょうし)でソ の音。 弦は13本あり、一二三四五六七八九十弦まではそのままだが、11弦は斗(ト)12弦が為(イ)13弦が巾(キン)と命名されている。なぜかと言うと、アラビア数字がないころ漢数字の十一だと十弦から一弦を弾くのと混同を避けるためらしい。何と平調子では1弦と5弦が同じ音になっていて、基本的に2弦から12音階だ。