中村です。
ある会社の社長からこんな話を聞いた。
先代社長は父親
独特のオーラを持ち、経営スタイルはオーナー企業
のトップにありがちな典型的なトップダウンスタイ
ルみんなが話し合って決めたことも社長の一
声で全てご破算。全ては社長の一声で決まり、社長
の発案やスケジュールに合わせるために、周りは常
にバタバタしていた。
現社長は、穏やかな人柄
部下達の提言にも積極的に耳を傾ける。能動的
に考え動く組織を作ることを目標とし、そのための
場づくりには時間を惜しまない。
その社長が、こんなことを言っていた。
以前(前社長の時代)は、
「もっと、部下たちの話を聞けばいいのに」
「早く権限がほしい」
「自分が社長になったら、もっとみんなが自由
に意見を言える会社にしたい」
バタバタしている部下を見て
「また始まった」
「可哀そうに、振り回されてる」
「そんなことより、自分の仕事ちゃんとやれよ」
と思うことも多かった。
数年前に社長になって
予想をはるかに上回る
プレッシャー
そして
孤独
トップとNO2の絶対的な違い・・・
に直面し、あったはずの覚悟がゆらぎそうになることも
ある。
お伺いをたてなくても自分の判断で事を進められるや
りやすさの反面、自分の判断で全てが決まる半端ない
プレッシャー。
また、あれだけ「押し付けられるのは嫌だ」「自分は絶
対にしない」と思っていたはずが「価値観を押しつけよ
うとしている自分」に気づいてぞっとすることも。
今頃になって、前社長の言葉の意味が理解できること
も多い・・・。と
「自分は親父とは違う」
「自分らしいトップ像を模索します」
頑張れ社長。陰ながら応援します。