チェロ弾きの哲学ノート

徒然に日々想い浮かんだ断片を書きます。

都市、貨幣、帝国主義、資本主義(その9)

2012-08-28 08:37:58 | 哲学

16.4 都市、貨幣、帝国主義、資本主義(その9)

 これまで、「都市、貨幣、帝国主義、資本主義」のことを述べてきたが、エントロピー逆走エンジンと関係ないのではとおもわれたのではないでしょうか。

 現状の市場原理による資本主義に於いて、緑の惑星地球のキャパシティをすでに超えていて、これらは、エントロピー逆走エンジンではなく、緑の惑星地球のキャパシティに於けるエントロピー破壊エンジンの域にきている。

 農耕による余剰農産物によって、古代都市が生まれ、さらに交易を発展させる貨幣が生まれ、科学の知見に基づいて、石炭の熱エネルギーを動力として、イギリスが産業革命と5大陸に跨る植民地を通して、地球規模の大英帝国を完成した。

 アメリカは、独立戦争後、綿花、小麦、トウモロコシの大規模栽培、ゴールドラシュ、オイルラシュ、に加えてリンカーン、カーネギー、エジソン、フォードなどの偉人の努力によって国力を高め、第一次世界大戦を通して、1万機単位の戦闘機群の軍事力によって、優位に立った。
 
 さらには第2次世界大戦後、ソ連との軍拡競争を制し、アメリカ資本主義を完成し、さらには、世界通貨としてのドル、コンピュータネットワークでのアメリカ企業群の圧倒的優位に加えて、ネットワーク言語、世界言語としての英語言語帝国主義、さらにはイラク戦争によって、アメリカ資本主義(帝国主義)、多国籍企業、ウオール街の企業が大きな力を持つにいたった。

 これらの大きな力は、自然界に於けるエントロピー逆走エンジンとそのベクトルを異にする。自然界に於けるそれは、生命体を構成する物資が、各生命体を循環し、地球を循環するための、エントロピー逆走エンジンある。それとは異なり、多国籍企業、ウオール街の企業の持つ力は、緑の惑星地球のキャパシティを破壊するベクトルを持っている。

 第1次世界大戦までは、軍艦や大砲が世界の海を駆け回っても、緑の惑星地球のキャパシティに吸収され、あたかも、緑の惑星地球のキャパシティは無限のように、感じられた。しかし、第2次世界大戦の原子爆弾、ベトナム戦争の枯葉剤、無数の地雷、環境ホルモン(沈黙の春)、フロンによるオゾン層の破壊などの例をあげるまでもなく、緑の惑星地球のキャパシティを破壊へのエントロピー逆走エンジンとしての危険性を持っている。(第40回)