「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「コネ」社会の功罪

2013年11月06日 | 独り言

テレビの司会者などをやってる「みの もんた」の次男が窃盗容疑で逮捕・自供したことで責任を取る形で「みの」が「朝ズバッ」などの報道番組を降りたのはつい最近のこと。

30歳を越えた社会人の子どもが不始末をしでかしたからといって、はたして親が責任をとらねばならないのかという、疑問が残るが、「みの」に対する世間のバッシングは相当なものだったようだ。庶民にはとても考えられないような高給取りなので一部「やっかみ」も混じっているような気もしないでもない。また“日頃往生”の面もあったのかも。

それはさておき、このニュースに関連して明らかにされたのがこの次男が親のコネで「日本テレビ」に就職していた(現在は退職)こと。これにはちょっと考えさせられた。(ちなみに「みの」の長男も某テレビ局に勤めている。周知のとおりテレビ局は就職試験の最難関とされている!)

人生ははじめから最後までそれこそ、大なり小なり「選択の連続」だと言っても過言ではないが、振り返ってみるととりわけ大きな分岐点になると思うのは「学校(専門コース)」「就職」「伴侶」だと思うがどうだろうか。

その重要な就職の選択にあたって個人の才覚と努力には何ら関係のない「コネ」がおおっぴらに通用するというのは、社会の活力を維持していくうえで非常に好ましくない!「機会均等は民主主義の基本だ」と、声高に叫びたいほど(笑)。

しかし、世の中の「コネ」に対する考え方や実際にどのくらいまかり通っているのだろうかという、実態を知っておきたい気もするところ。

そういうときに目に留まったのが新聞の下段によく掲載されている週刊誌の見出し。

10月25日号の「週刊ポスト」に「こんなにコネがまかり通っている日本というシステム」~持っている者だけが得をする~。

                 

週刊誌は滅多なことでは購入しないのだが、発売初日にわざわざ書店に出かけて行って手に入れてきた。結構、物見高いのである(笑)。さっそく特集記事の部分を(32~37頁)を読んでみたところ、「コネ」に対する認識がチョッピリ改まった。

「政界、官界、財界のトップ人事からこれから本格化する学生の就職活動戦線まで、日本社会ではあらゆる場面に“コネ”という見えざる力が働いている。それはこの国の絶対悪なのか、あるいは必要悪なのか。建前と本音が複雑に絡み合う“コネがまかり通る社会”の功罪を徹底的に解明する。」

相変わらず週刊誌独特のトーンが冒頭から開始~。

そして「不思議なことにそれほどコネに対する嫌悪感や批判が国民に共通しているのとは裏腹に、大真面目にコネをなくそうと言い出す人は少ない」

オヤオヤ、どちらかといえば「コネ肯定論かな?」と、読み進むうちにとうとう次の箇所へ。

「実は“コネ採用”は企業にとっていいことづくめ。海外の方が濃密なコネ社会という現実がある。」

テレビ局、広告代理店などはコネ採用の最たるもののようで、「スポンサー関係からの縁故採用によって、安定した広告料が見込める」というから、もう“何おか言いわんや”。

出版業界の老舗「岩波書店」の採用基準は「岩波書店発行の著者の紹介状あるいは書店社員の紹介があること」だそうで、「コネくらい自分で作ってこい」というわけ。

結局、「コネによる採用や出世は不公平だとする意見が正論であることは間違いない。だがコネがまかり通る社会が脈々と続いている理由は、コネによって築かれる“都合のいい仕組み”を、多くの日本人が認めているからで、その矛盾した2つの考え方に折り合いをつけることこそコネ社会を生きる重要な知恵なのかもしれない」

に集約されるようだ。

ところで、せっかく買った週刊誌なので目の毒になる記事もあるが「博覧強記」(?)がモットーなのでザット読み進んだところ「女子高生刺殺事件~ばらまかれた復讐ポルノの残酷~」という記事が目を引いた。

例のフェイスブックを通じて知り合った男性と交際の挙句、別れ話を切り出したところストーカー行為をされ、とうとう刺殺された女子高生(東京都三鷹市)の事件である。これもつい最近の事件。

女優志望の才媛で、近所からも礼儀正しい子として極めて評判が良かった美貌の女子高生がなぜ殺されねばならなかったのか。ご両親の嘆きはいかばかりかと心中察するに余りあるが、「なぜフェイスブックで知り合ったような氏素性の分からない人間を簡単に信用してしまったのか」という悔恨だけが残る。

ま、年ごろなので未知の世界を垣間見たいという好奇心によるものだろうか。とにかく、憎むべきは犯人で、はじめからこういう人間と関わりあいにならないように用心するに越したことはない。

我が家にも未婚の一人娘がいる!幸い、今回の3連休で帰省してきたのでこれを「生きた教材」として使わせてもらうことにした。

「ほら、ネットで簡単に人を信用するとこんなことになるからね。この部分をちゃんと読んでおきなさい。」

「キャッ、お父さん、こんなの読んでるの!!  該当の部分だけ読んでおくからね~」

どうか悪い虫が付きませんように~(笑)。

 


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