「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

新春を迎えての「試聴会」

2015年04月14日 | オーディオ談義

つい先日の朝食時のこと、家内がテレビを観ながらこう言う。

「あらっ、NHKの女子アナが変わったみたいね」

「そうだ、和久田さんといってな東大(経)出身だぞ。どうやら天は二物(「美貌」と「才能」)を与えたようだな。」

「フ~ン、しかしこの人、声の通りがあまり良くないみたいね。」

「声なんかどうだっていいんだ!テレビなんだから女子アナは顔さえ可愛ければそれでいいんだ。」

「だってアナウンサーなんだから顔よりも声の方が大事でしょ!」

とうとう朝から小競り合いが勃発(笑)。いずれにしても、これから(平日の)朝のニュースはNHKに限る~。

閑話休題

去る10日(金)のこと、同じスピーカー「AXIOM80」を使っているKさん(福岡)からご連絡があった。

「明日(土)はご在宅ですか?よろしかったら試聴にお伺いしたいのですが・・。それから持って行くものがあったら遠慮なく仰ってください。」

「はい、明日は何も予定が入っておりませんのでOKですよ。それからよろしかったら最近手に入れられたという古典管のプッシュプルアンプを持って来ていただけませんか。是非我が家のシステムで聴いてみたいです。」

「はい、分かりました」と、めでたく談合成立(笑)。

このブログをきっかけにしてKさんとの交流が始まってから丁度2年が経過した。およそ1か月に1度の割合で試聴にお見えになっているので、おそらく通算すると軽く20回を越えるはず。気難しいことこの上ないSPユニット「AXIOM80」の同好者として、お見えになるたびに何かしら得るところがあって大いに勉強させてもらっている。

何よりも音のスピードを重視される方で、低音をドスン、ドスンと鳴らすいわゆる「ドスン・オーディオ」を非常に忌み嫌う方である。まあ、AXIOM80の愛好者は皆そうだろうが・・。


取り分け今回は10日ほど前に到着した古典管シングルアンプが我が家に到着してから初めてのご訪問なので「あまりの音の良さにKさんをビックリ仰天させる絶好のチャンス」でもある(笑)。

それに、Kさんはたいへんな古典管の権威である。何ら脈絡なしにいきなり真空管の型番をお訊ねしても製造工場(ファクトリー・ナンバー)を含めて即座に答えがかえってくるので凄い~。それも単なる知識で終わっているのではなく実際に購入して聴き比べられているのがたいへんな強味である。

したがって、涎が出るほど欲しい稀少な真空管を沢山持っておられるので厚かましくもときどき返済期限なしのまま借用している球もある。言い換えると、これを「強奪」というのだろう(笑)。

また当方がオークションで古典管を入札しようとするときは必ず相談させてもらっているが、今のところ良否の確率は3割程度である。

たとえば「この真空管は買いですかね?」に対して「あっ、それはダメです。やめといた方が無難ですよ。」という否定的な答えが返ってくる確率が7割といった具合。

まあ、ことほど左様にオークションに出品される真空管は用心すべきものが多い(測定値付きは別として)という証左だが、それもお値段との兼ね合いなので当方にとっては無駄遣いをしなくて済むので大いに助かっている。もちろん、一方では「出品者は〇〇市の人ですね。この人は間違いありませんよ。」というお墨付きのもある。

さて、当日の11日(土)は久しぶりに朝から晴れ渡っており、高速道をぶっ飛ばすのには絶好の日和となった。

当方も朝から大忙し。まず、「デガウス」を使って、「トランス式アッテネーター → 古典管シングルアンプ」のトランスの「消磁」を行った。その際にアンプのSPターミナルからSPコードを外して、左右両チャンネルを短線でプラス・マイナスをショートさせているが、お客さんが見えるたびに「おまじない=安心感」として必ず実施している(笑)。

             

その後、恒例の運動ジム通いを午前中に実施。みっちり汗を流して帰宅すると丁度11時ごろにKさんがご到着。

「今日は天気が良くてよかったですね~。高速道の状況はいかがでしたか。」

「はい、クルマがやたらに多かったですよ。覆面パトカーも見かけました。どうも車種を一新したみたいで以前はトヨタでしたが現在は〇〇〇のようですよ。」

「ほう~、以前スカイラインの覆面パトに捕まったことがあります。それ以来運転席と助手席の2人乗車のクルマを追い抜くときは用心してますが、これから、〇〇〇を見かけたら要注意ですね。〇〇〇は現在アメリカでバカ売れしているそうですよ。」

くだらない前置きはこれくらいにして(笑)、さっそく試聴に入った。11時から昼食を挟んで17時まで何と6時間に及ぶ試聴となった。

ふり返ってみて思い付くままに今回の試聴会のテーマとなった事項を列挙してみよう。

1 新しい古典管シングルアンプのベストマッチの整流管選び

2 ヴィオッティの「ヴァイオリン協奏曲22番」(ボベスコ)の国内盤と外国盤の音質の違い


3 バッハの「パルティータ」「フーガの技法」の演奏家たちの品定め

4 AXIOM80(最初期版)に低音補強は必要か~ワーグナーのワルキューレを聴きながら~

5 Kさん持参の「古典管プッシュプルアンプ」の球転がし

6 古典管(1920年代製)とWE300B(オールド)の聴き比べ

以上のとおり、とても盛り沢山のテーマが溯上となったのでしばらくブログのネタに不自由しなくて済みそうだ(笑)。

ところで、周知のとおりオーディオを含めて趣味の面白さというのは一にどれだけ「自分なりの個性」を発揮できるかにかかっている。

いろんな方から忌憚のないご意見をいただくが、耳の形も違えば感性だってそれぞれ違う。したがって、それらはあくまでも参考意見の一つであって最終的な選択を行うのはシステムの持ち主であることは言うまでもない。

もちろん過信は禁物、つまらぬ意地は捨てて、いいと思う意見は積極的に取り入れないと結局自分が損をするが、その辺の兼ね合いが実に難しい(笑)。

「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。」(夏目漱石「草枕」)。

今回のケースでは、「賛同する、賛同できない」は別にして、Kさんのご意見を出来るだけ尊重してそのまま掲載することにした。自分の意見を前面に出すと、読者の方々から「この人はどうも日頃から我田引水の傾向がある!」と、あまり信用してもらえそうにないのも理由の一つ(笑)。

それでは、まず最初のテーマ「新しい古典管シングルアンプのベストマッチの整流管選び」について述べてみよう。
 


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