このところ、人気下降気味のオーディオ記事だがようやく6日ぶりの登場です(笑)。
さて、振り返ってみると50年近くオーディオをやってきたものの、残念なことにいまだに山の頂き(理想の音)が見えてこない。
いろんな策を講じてみるのだが、当座は満足するものの時間が経つにつれて何かしら不満が出てくる。近頃は何だか「お釈迦様」の手の平で踊らされているような感じがしてきた。
そういうわけで、むしろ山頂を目指すよりもいろんな回り道をしながらその「道筋」を愉しむのが自分に合っているのかもしれないと思いだした。
つまり、本人が楽しければそれでいいじゃないか!(笑)
というわけで、開き直り気味の「オーディオ実験」のご開陳だが、ここ10日あまりでいろいろ「トライ&エラー」したので記録しておこう。
ちなみに、このところ以前の失敗をすぐに忘れて同じ実験を何度も繰り返す傾向があるのでこうやって残しておくのが一番いいみたい。そろそろボケ始めたのだろうか(笑)。
✰ ウェストミンスター(改)
実はこの姿でしばらく落ち着いていたのだが、ヴァイオリンを聴くときに「175」(JBL)がややキツイ音を出すので、およそ2日掛かりであれやこれや実験してみた。
たとえば、コーン型ユニットの口径20センチ(リチャード・アレン)や口径14センチ(テクニクス)に換えてみたり~。
担当する周波数の範囲は「800~8000ヘルツ」で、これに合わせて「075」ツィーターも控えに回したりして大忙し~。
が、最後の落ち着き先はやっぱり「175」へ(笑)。
コーン型のいいところは穏やかで聴き疲れしないことにあるが、コンプレッション・ドライバーに比べるとどうしても「スッキリとした爽快感」に欠けるところがありますな。実に惜しい!
そこで、SP対策を諦め今度は方向転換して駆動するアンプの方を換えてみた。「300Bシングル」(モノ×2台)から「PX25シングル」へ。
前段管を「LS7」(GEC)にしたうえで出力管は通常の「PX25」から上級管とされる「PP5/400」(英国マツダ:最初期版)に交換。
これまで”もったいなくて”使う気にならなかったが、「はたしていつまでオーディオを愉しめるんだろうか」と思うと、今のうちに精一杯愉しんだ方が得だと思い直した(笑)。
そして、これでようやく愁眉が開いたのであった!「175」がすっかり調教されてヴァイオリンが瑞々しい響きになったのはありがたい。
やっぱりアンプとスピーカーは”持ちつ持たれつ”の関係ですね(笑)。
ちなみに、このアンプはインターステージ・トランス(「UTC」のA19)の能力の許容範囲が辛うじてセーフなので交換した方がベターとのアドバイスを識者から受けているものの、現実問題として「UTC」のパーマロイ・コアを上回る質のものとなるとなかなか見つからない。そして、もしあるとしてもメチャ高い!
もう諦めてこれでずっと行こうかなという気にさせられるような音になったのは幸甚だ(笑)。
そして、次の実験はといえば、
✰ ジェンセンのツィーター
先日、耳のいい仲間と一緒に「出力管300Bの左右ごった煮」の実験で、あえなく冴えない評価をうけた「AXIOM150マークⅡ+ツィーター」だったが、何しろ「グッドマン至上主義者」からみると「そういうはずがない」とばかり、ちょっと”もがいて”みた。
まずはツィーターに問題ありと睨んで、振動版に「フェノリック」を使ったジェンセンに換えてみた。
フェノリックはベークライトに近い材質だそうで、あまり刺激的な音を出さないのでコーン型ユニットと相性がいいはずとは、このツィーターを譲ってくれた北国の博士の弁である。
クロスオーバーは4000ヘルツ(-12db/oct)だが、4000ヘルツ以上は既存のネットワークを使わずに、コンデンサーを使って「2.2μF+2.2μF」でローカット(ー6db/oct)したところとてもうまくいった。
駆動するアンプは定番の「300Bアンプ」(銅板シャーシ)がベストだがちょっとマンネリ気味なので久しぶりに「6SN7」アンプの出番。
小出力だし、小振りだけど利点としては大型アンプに比べて音声信号に対するスピード感が一枚上である。
ただし、自分の印象では出力管に「GT」管を使うと、どうも倍音成分に乏しい気がするが、それがやや響きが多めの「AXIOM150マークⅡ」とマッチングが良さそうな気がする。
しばらくこの状態で聴いてみて、最終的な判断は音楽ソースをあれやこれや変えていくうちにアンプを代えたくなるかどうかで決めるとしよう。
回り道をしながら、急がず、慌てず、楽しみながらをモットーに~(笑)。
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