「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

「モーツァルトが変えた人生」の反響

2023年02月14日 | 音楽談義

スコットランド在住の「U」氏から寄稿していただいた「モーツァルトが変えた人生」(6回にわたって連載)は実話だっただけに胸を打つものがありました

ストーリーもさることながら、一人の人間の人生を一変させるほどのモーツァルトの音楽の持つ魅力に改めて感銘を受けました。

反響も大きくて「ショートストーリーの傑作ですね!」というメールも舞い込んできたし、初めてメールをくれた方もいらっしゃいました。

ブログ主にメールを送るのは、面倒くささに加えて少々の勇気が必要だろうし手間もかかるしで、よほどのことだと思いますよ~。

オーディオ記事なんてどんなに「いい音」が出たと書いてみても、スルーされるのが関の山ですが(笑)、「音楽への共感」となると軽くそういう垣根を乗り越えられるみたいですね。

ご了承を得たので、あえて原文のままのメールを紹介させていただきましょう。

「突然のメールで失礼いたします。神奈川在住の「I」と申します。週末の朝からお騒がせして恐縮です。

自宅には簡素なオーディオセット(B&Wとマランツの組み合わせ)があり、所有CDは1千枚超、コンサートに行く回数は年間三桁というクラシック音楽ファンです(オーディオに関する知識は貴台の足元にも及びません。

もうすぐ65歳を迎えるため、完全リタイア後毎日をどう過ごそうかと思いを巡らしております。

さて、貴ブログをいつも楽しく拝読しておりますが、現在進行中の「モーツァルトが変えた人生」を読んで小生にも思い当たるところがあり、思わずこのようなメールをしたためた次第です。

かなり前になりますが、旧東独出身の名ピアニスト、ペーター・レーゼルが来日し、都内の紀尾井ホールでブラームスの協奏曲を演奏したときのこと、鳴りやまぬ拍手に応えて演奏されたアンコールがモーツァルトのピアノ協奏曲27番の第2楽章でした。

あの子供にも簡単に弾けそうなシンプルで非常に少ない音符で構成される旋律に体中に電撃が走るようなショックを受け、感動のあまり終演後、座席から立ち上がれず、しばし放心状態となったことを覚えております。

そのとき感じたのは、モーツァルトという大天才の作品には、自分の知らない名作がもっとあるだろう、それを聴かずにこの世を去るのはあまりにもったいない、という強い感覚でありまして、その勢いで日本モーツァルト協会の会員になり例会に足繁く通うようになりました(笑)。
https://www.mozart.or.jp/

今は事情により例会からは足が遠ざかっておりますがモーツァルトという大天才への思いがけっして衰えたわけではありません。

かって、カール・ベーム(指揮者)が「もしこの部屋にベートーヴェンが入ってきたら、自分は彼の前にひざまずいて最大級の敬意を表するだろう。

だが、もしこの部屋にモーツァルトが入ってきたら自分は興奮のあまり卒倒してしまうだろう」といった趣旨のことを述べていた記憶がありますが、歳をとるにつれ彼の作品への愛着というか、感じる魅力は徐々に強まっていく(深まっていく?)ようにも思っております。


話は変わりますが、「タンノイⅢLZ(オリジナル・イン・キャビネット)+「ラックスの真空管アンプSQ38FD」に関する五味康佑さんの激賞のくだりも懐かしく拝読しました。

小生の記憶によれば、もう一人、タンノイ&真空管アンプをクラシック音楽を聴く際のベストの組み合わせと強く主張した人がいて、それは上杉佳郎さんではなかったかと思います。
http://www.uesugilab.co.jp/outline.html

真空管アンプの優位性を主張され、それを実践すべく自ら製造にも乗り出した御仁ですが、小生の亡父(やはりクラシック音楽ファン)はそれに影響されたのか、タンノイのスピーカー、ラックスマンのアンプ、フィリップスのCDプレイヤーを購入(いずれもそんな高級品ではありません・・スピーカーはスターリング、アンプも真空管ではないですし)、レコードプレイヤーはパイオニアの中級品ですが、サテン、オルトフォンなどのカートリッジがありました。

凄いと思うのは、今でも帰省してレコードをかけてみると(比較的安価なダイレクトドライブだからでしょうか)ちゃんと普通に音が出るのです。

かっての日本の電化製品の優秀さ、信頼性を改めて痛感している次第です。このレコードプレイヤーを購入したのはもう50年ほど前ではないかと思うのですが。

以上、勝手な思い出話ばかりで失礼いたしました。貴台の益々のご健勝を祈りつつ、切れ味鋭いご論評を楽しみにしております。徐々に春の訪れを感じる毎日なっておりますが、ご自愛ください」

とまあ、以上のとおりでした。メールありがとうございます。

こういうメールをいただくと「ブロガー」冥利に尽きますね!

それにしても父子二代にわたってのクラシックファン、そしてCDが千枚超、年間のコンサート参加が3桁に達するとなると、熱心を超えて猛烈なという形容がふさわしいようです。

たいへん素敵な方だと思います。爪の垢を煎じて飲みたいくらいです(笑)。

そして、オーディオシステムについて言及がありましたが、私の知識の範囲内ではクラシックに造詣の深い方ほどそれほど(オーディオに)熱くならないようですね。

オーディオに熱心ということは、言い換えると「音楽に対する脳内イメージの欠如」ともいえますからね。

なぜなら・・。

以下、続く。



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