前回のブログに記したように古いオーディオ製品を愛好している輩のひとりだが、そういう製品に“つきもの”なのが性能の劣化や故障。したがって、メンテにはなるべく気を使うようにしている。
先日、ぶらりと本屋さんによってオーディオコーナーを覗いたところ目についたのが次の本。
「オーディオお助けハンドブック」~いい物を長く、いい音で使いたい~」(2014.3.31、音楽之友社刊)。
まったく自分の思想にピッタリの標題(笑)。
迷わず購入して読んでみたが、なかなかタメになる情報が多かった。既に読んだ方もいるだろうが、内容をかいつまんで紹介しておくと、
☆ オーディオチェック&トラブル解消編
日常気をつけたいチェックポイントと電源事情、オーディオ接点のトラブル解消法、プロが伝授するトラブル解消法などが紹介されている。
☆ オーディオの病院・修理サービス編
オーディオ名門ブランドのサービス修理部門探報としてアキュフェーズ、エレクトリなどの紹介に続いて、オーディオの病院・修理工房として全国津々浦々にわたる9社が紹介されている。
九州管内ではただ1社挙がっていたのが〇〇さんだが、オーディオ仲間のKさんからも「ここは間違いなく腕がいいですよ」と、紹介を受けていたところで定評のあるところがちゃんと選ばれているようで、本書への信頼度が増した(笑)。
☆ コンポのストーブリーグ・リセール中古・ビンテージ編
中古とビンテージ・リセール売買のQ&A、国産・海外ビンテージ100選、ネット・オークションの活用方法など多岐にわたる内容が記載されている。次のような箇所があった。(131頁)
「オークションが本格的に盛り上がるのは締め切り時間の1時間から30分前だ。そこから本格的に競り上がる。特に週末は凄い。ついつい競って熱くなり、予定よりも高額で落札に追い込まれてしまう場合もあるが、これも大人の衝動買いの一環。後悔するか、楽しむか・・・・最後の1分間が勝負でドラマチックでもある。心臓の悪い人はオークションは避けたいものだ。」
たしかに、自分もあまり強い心臓の持ち主ではないので最後の競り合いには参加しないようにしており、(自分が考える)限度額いっぱいで入札した後は潔く知らんふりして寝込ことにし、結果は翌朝拝見というパターンにしている。見事にフラれることが多いが命の方が大切なので“それで良き哉”(笑)。
さて、本書の中で一番興味を引かれたのは「オーディオ接点のトラブル解消法」。
オーディオにおいてトラブルのかなりの部分は接点不良が原因と言われている。機器内部は別として、外部の接続に関しては日常ユーザーの守備範囲である。
筆者によると、春夏秋冬、季節の変わり目には必ずシステムの隅々まで接点のメンテを行っているそうで、自分の場合はほぼ年一度くらいなので大いに触発されて、すぐに実践した。
使った道具は次のとおり。
綿棒は「赤ちゃん」用のものだが、細身のうえにきつく縛ってあって、しかも段がついているのでオーディオ用に持って来いで、昔から愛用している。価格も安い。右側の無水エタノールも必需品と言っていいほどで、随分重宝している。真ん中の電子機器クリーナーは本書の中で紹介されていたのでネットで取り寄せたもの。
この「三種の神器」を駆使して、それぞれの機器の接点を綿密にクリーニングしたところ数本の綿棒が真っ黒になった。RCAジャックもさることながら、ひどかったのがパワーアンプとSPコードの接続部で我が家ではこの部分はまったくの盲点だった。
梅雨もそろそろ末期になったようで、昨日(16日)には南九州地方が明けたとのことだが、“湿気とおさらば”のこの時期に簡単にできる音質改善方法の一つとして皆様も接点の掃除をされたらいかがでしょう。