旅の二日目、いよいよ世界遺産白川郷(荻町)を訪ねます。
昨晩のお酒のおかげでぐっすり眠れ、朝5時過ぎに目覚める。
ホテルの展望風呂に入り、せっかくだから散歩に行こうとなる。
すぐに着替えてまだ休んでいる妻をホテルに残し出かけます。
ホテル前の道路、まだ人影も無し。
6時前にもかかわらず、自転車に乗ったおばあさんに「おはようございま~す」とあいさつ
されながら追い抜かれた、慌ててこちらもご挨拶(笑)。
朝から清々しい気持ちになれますね。
高山陣屋ではもうすぐ始まる朝市の準備に忙しそう。
中橋から見える景色は静かで朝露に濡れている様子。
上三之町の南端から入ります。
昨日匂い袋を買った「能登屋」さんから南を眺める、
素敵な眺めです。
すでに打ち水がされてます、灯された電灯がまだ時間の早さを物語る。
さんまち辻から北側・上三之町中心部を眺める。
柳橋辻から上三之町南側を眺める。
柳橋辻から上三之町北側、昼間人力車がたくさん待機していたところ。
角のみやげ物屋「三川屋本店」、こうした角度で撮るととても広く感じますよね。
早朝の川沿いは流れの音だけでとても気持ちがよい。
6時10分過ぎ、さすがに車・人の往来が見え始める。
約40分の早朝散歩、出がけは長袖でも少し肌寒いくらいでしたが、
ホテルに着いた頃には少し汗ばんできました。
お腹もすいてきて、妻と荷物を整理してから“ホテルアクティ”での朝食へ。
一人五千円弱でリーズナブルなホテルだった。
さあ時間も8時過ぎ予定より少し早めだが、いよいよ世界遺産白川郷へ向け出発です。
いつもドライブに携行しているメモリーナビも今回高山~白川郷のコースだけは × です。
道中ナビの自車マークが道なき道を走っておりました(笑)。
空いた道をいくつものトンネルを抜け高速に乗るとまたもやほとんどトンネルだけのコース。
特にこの「飛騨トンネル」は関越トンネルに次ぐ2番目に長いもの(全長10.7㎞)。
素晴らしい天気で、トンネルだらけの道から解放されたこともありとても爽快。
せせらぎ公園駐車場に着いたのが9時前、45分くらいで到着です。
まわりにはいたる所に合掌造りが、ムードを一挙に盛り上げてくれます。
まだこの時間観光客も少なく、先に展望台からの眺めを楽しむことに・・・。
城山展望台行きのシャトルバス、9:00の始発に乗り込みます。
5分くらいで到着、トイレに行った妻を待つ間駐車場の樹の狭間から素敵な景色が・・・。
やってきました展望台。
素晴らしい眺め、まさに絶景です!
山に囲まれた合掌造り集落(荻町)と遠く見える白山連峰、
このパノラマは写真には収まりきれません。
どうですこの景色、“タイムスリップ”とか“おとぎ話の世界”とかの比喩がありますが、
まさに納得ですね。
この絶景も10分で飽きますよとバスの運ちゃんが云ってましたが、とんでもないです。
こちらは荻町城址からのもの。
広くは見渡せないが、木立がうまく合掌造り集落を切り取ってくれて捨てがたいアングルです。
城址には小さな祠があり、とても綺麗にされて心洗われる気分ですね。
世界遺産と記された大きな岩の記念碑と一緒に写真を・・・。
ここからの景色はしっかり脳裏に焼き付けられた。
40分近くも楽しんでしまった、集落もじっくり見たいのでさっそく下へ降ります。
こんな坂道をゆっくり下ります、天気もよく日向はとても暑いのですが木陰に入ると
とても涼しいのです。
合掌集落の図柄のマンホール。
集落に着くとあちこちにきれいな花が咲いています。
素敵な写真が撮り放題。
水路には冷たいきれいな水が流れ、とても癒される景観です。
農作業をするお百姓さんと合掌造り・・・絵になります。
まず訪ねた和田家の近くの蓮池、紅白のきれいな蓮の花がいっぱいです。
先程絶景を眺めた展望台が見えます、木々の緑と空の青がいいコントラストです。
こちらが和田家住宅、たいへん大きな立派な造り。
この分厚い茅葺きの屋根すごいです、メンテナンスの大変さもうかがえます。
板の間に囲炉裏、まわりに畳が囲むように敷かれとても寛げます。
広い部屋を必要とする養蚕が合掌造りをつくったといわれる。
1階住居部分を大工が受け持ち、屋根部分の材料調達から造作・屋根の茅葺きまで
村人の協同組織「結(ゆい)」が受け持つという、費用をかけない先人たちの知恵である。
この太い梁がピンポイントでただ乗っかっているだけなのだから見れば見るほど不思議、
かつ驚きである。
妻面につくられた障子窓からは十分な明かりと涼しい風が抜け快適な空間となっている。
こちらも十分広さを確保された屋根裏部屋。
こうした結束にはわら縄とネソといわれる樹木の幹が使われているだけで釘やかすがいなどは
高価なため使われなかったという。
こうした合掌造りの勉強は高山の「飛騨の里」の方が静かで、かつ素朴な建物自体が語り
かけてくるようで理解しやすかった。
ただし飛騨の里では感じられなかったのがこうした生活感。
人が生活していなければ出てこない「今」という部分。
ほぼ一年中生活の場に他人が入り込むというのは辛いことも多いのでは・・・。
実際心ない観光客により指定区域外への進入、戸を開けるなどのプライバシーの侵害など
恥ずべき行動が問題となっているらしい、絶対に慎んでもらいたいものだ。
涼しかった和田家を出ると外は暑い、暑い。
でもやはりこうして収穫前の稲田と深緑の山の中で見る合掌造りは素敵です。
普通の民家もあるのだが、不思議にも視界に入ってくるのはこうした合掌造りばかり。
途中見つけた唐辛子の無人販売所、魔除け、招福の意味があるようだ。
さらに進むとひときわ大きな合掌造り、神田家だ。
お向かいには長瀬家が、こうした見学できる立派な合掌造りがいくつもあるのが
世界遺産・白川郷でも荻町の凄いところか。
脇を流れる水路にはたくさんの魚が、こちらは虹鱒(?)。
ゆらゆらと泳いでました、底に影が映っているのでまるで飛んでいるよう。
たくさんの観光客がカメラを構えていたのがこの合掌三羽がらす(笑)。
きれいなコスモスも咲いて絶好の撮影スポットでした。
明善寺庫裡が見えてきました。
この角度からの庫裡は迫力ありましたねえ。
庫裡の屋根も素晴らしい。
この角度のある勾配が雪を落ち易くし、東西に向く屋根面が茅を乾きやすくする、
よく考えられている。
こちらの庫裡は上の階からの眺めも大変よく、広さもあり快適。
様々な農具・民具が展示されている。庫裡ではしてなかったであろう養蚕の様子まで。
窓からは木立の間に茅葺きの鐘楼門が、誰が突いているのかも分かりますね。
こちらの囲炉裏にもたっぷり火が炊かれているのですが、不思議に暑さを感じない。
明善寺は約230年前に建てられた浄土真宗の寺。
本堂(なんと総欅造り)、庫裡、鐘楼門がすべて茅葺きというのは珍しいということだ。
「よきち」など合掌造りの民宿が建ち並ぶ一角から見る荘川、落ち着いた景色です。
メインストリートを挟み両側の見学を終え、こちらの今藤商店へ・・・。
お目当ては飛騨に来てはまった「飛騨牛コロッケ」。
塩がふってあり、若干喉が渇くが美味しかった。
こちらは妻へのおすすめ「すずや」さん。
この合掌造りの形をした今川焼きのようなのが「すず焼き」です。
粒あんとカスタードが選べる(100円)、ふっくらとした食感がウリ。
帰りはこのであい橋を渡ります、人が多く揺れてました。
こちらは昼食までのつなぎを見に行った主婦の見方「元気な野菜館」。
ロハスな食材がいっぱい、そして安い。
美味しそうな宿儺かぼちゃの蒸しパン、よもぎパンそして懐かしい瓶のラムネをいただく。
世界遺産をたっぷり3時間半、合掌集落・荻町を楽しみ妻も満足・・・。
荻町を出発して二日目の宿、奥飛騨をめざします。
平湯につづく・・・。