手元に届いたF3を前に天気が悪く持ち出しできないストレスと戦いながら、フィルム(ネガ)をどのようにデータ保存するかを考えてみた。
まだ紙にプリントされたものを見ていないのに気が早いと言われればそのとおりなのだが、いまどきフィルムからプリントしてもらうのにもほぼデジタルになっているんですよね。現像されたネガフィルムをスキャンしてプリンターで出力するわけですから家庭でプリントするのと品質(クオリティ)の差はあっても大きな違いがあるわけではないと思います。
しかし本格的な(昔ながらの)ネガからのプリントというのは「粒子」、デジタルは「ドット」と言われるそうだ。たしかに(アナログ)フィルムカメラのプリントではよく『粒状感』という言葉が使われますよね。フィルムのグレードもその辺の質を向上させているものが高いフィルムなんでしょうね。もちろん紙に焼き付ける行程も大事なんでしょうが・・・。しかしそこまで考えてフィルムカメラを触っていると私が求めている「おっさん写真道』からちょっと外れてしまいそうなので当分の間そちらの道は見て見ないふりをすることにしました(笑)。
さてフィルムのスキャンに関して調べていくと「比較的安上がりで楽しい方法」が一つ見つかりました、まさに前出の「おっさん写真道」の主宰・伴さんのYouTubeの動画でZeissのマクロプラナーを使ってのスキャン方法が紹介されておりました。<動画はこちら:https://youtu.be/ZLDM-mR8Qoc>
さすが伴さんですね、光源も安い中華製スピードライトを使って機材も自分なりに工夫していとも簡単に取り込んでおられました。
これを使うんですよね...
| 1. Nikon Slide Copy Adaptor ES-1 (Amazon参考価格:3,200円) 本来は(リバーサルフィルムの)ネガを複写するためにマイクロレンズにつけるアダプターですね。 |
それともう一つ参考にしたのがデザイン制作を仕事にしていらっしゃるタケルさんのブログで同様のことをスマートにとてもわかりやすく解説されてます。
<参考Web:http://www.spaceflier.com/entry/2017/06/19/173000>
これはとても助かりました、1~2万円も出して買うフィルムスキャナーではTiffだJpegだで時間とクオリティにあまり期待もできず最後まで悩みましたが、上に紹介した方法であれば初期費用も6~7千円程度で収まる上にRAWデータで保存でき後処理をLightroomやPhotoshopで仕上げることができますので。
この二つの解説はとても参考になりました、なんとか自分でも試行錯誤でできそうかなと思えましたので...。
ニコンのアダプター以外に自分の環境であと必要となりそうなものは...
| 2. 62mm→52mmステップダウンリング 手持ちのAi AF Micro-Nikkor 60mm F2.8Dと1.のアダプターを接続するために必要 |
| 3. 富士フィルム・プラスチックマウント 伴さんが動画の中でネガフィルムをこれに通してコピーアダプターに噛ませてたもの。フィルムが通るように4つのはめ込み用の出っ張りを削り取る必要あり |
| 4. ガラスネガキャリア<35mm用> これはプラスチックマウント探しているときに見つけたちょっと便利なグッズでこちらを使えれば3.のプラスチックマウントは不要となる。2枚のガラスにネガを挟んでコピーアダプターに噛ませるようになる ※したがって3.のマウントかこの品物のどちらかを購入すれば良い |
| 5. 写真・ムービー用LEDライト(126灯) 伴さんはスピードライトを使用していたが、ライティングの知識がいまひとつの私としてはこちらの方が露出は決めやすそうである (^^;) |
以上のアイテムでしめて7,000円弱、これで満足できる写真がデータ化できれば御の字である。なんかこういうネガからの取り込み作業自体が面白そうでフィルムカメラに嵌りそうですね(笑)。
でも自分としてもフィルムに求めるのは滲み出るような「優しさ」なんです、最終的にはこの一枚というものをプロのラボにドットとしてではなく『粒子』として出力してもらいたいですねえ・・・先々の話ですが^^。
これが上手くいけば私の新たな「フィルムスタイル」がスタートできそうです。
今回いろいろフィルムについて調べているととても気になることがありました。最近こそ若い方にもフィルムカメラが若干ブームとして取り上げられてきたことはとても良いことだと思うのですが、アイテムやフィルム写真ののコメントなどにたぶん昔からフィルム一筋の方々なんでしょうねえ「フィルムカメラを触らずに写真がうまくなるか」的な発言がけっこう見受けられることでした。
私としては否定する根拠は持ち合わせていませんが、そんなこと言われたら昭和後半から平成生まれの若い方たち(いわゆるデジタル世代)には写真の上手い人はいないと言っているに等しいですよね。伴さんじゃありませんが、自分の作例も出さずによく言うなあと思います。
それなら一枚一枚露出・構図を考えながら愛おしむようにシャッターを切る楽しさを語り、そして印画紙に出来上がってくる今では感じることができない粒状感の思い出などを楽しく語ってくれたほうがとても健全・発展的だと思うのですがいかがでしょうか・・・あくまで私論ですが。
私もそんな最近増えてきた暴走老人にならぬよう気を付けながら素敵な『フィルムスタイル』を披露できたらよいなあと思っています。
最初の一本にはF3にAi 28mm F2.8Sを付けようかAi Micro-Nikkor 55mm F2.8Sを付けようか、はたまたいっその事Zeiss planar T*1.4/50で決めようかと楽しく迷いながらすでにフィルムライフを楽しんでいます(笑)。
やはり楽しくみなでつながりたいですよね...