オールドレンズを使いだしてけっこうな時間が過ぎましたが、そんなきっかけを作ってくれたのが「Nikkor-O・C Auto 35mm F2」である。
ROKKORを整備してとてもクリアな状態になったのを見るとやはりこの「レンズ内ゴミあり」で購入したNikkor-O・C Auto 35mm F2もきれいにしてあげたくなりました。なにせこのレンズ一部で銘玉と言われているだけに、ゴミがあったりヘリコイドがいい加減スカスカな状態でも1万円はくだらなかった。ヘリコイドはまだ無理なのだが、なんとかゴミだけは取り除いてやりたいと分解にかかったのだが...これがけっこう茨の道でした(笑)。
まずは前玉からと思ったのですが、ゴミだけに限って言えばどうも後群レンズの方にあるようなので後ろから取り掛かりました。裏のネジを外し始めるといきなり絞りレバーに連動したパーツが見られ後群ユニットを外すには絞り輪も外さねばなりませんでした。これは緊張しますね、どう動いているのか、よくある絞りのクリック感を出すための非常に小さな金属の玉が転がりださないかなどしっかり構造を把握して作業していきます。
幸い金属の玉ではなく薄い金属板を突起状にして段階的に絞れるような構造でしたので玉を見失うようなことはありませんでした^^。ですがこのあと写真で見える外周の溝にカニメレンチを当ててもとてもではないが回らないのです。写真のようにレンズ群の中すぐそこに小さなゴミも見えるのですが、壊したくないので諦めました。
次に前群ユニットです。
けっこうしっかり留めてありましたが、力を込めて回し始めるとすぐ「スッ」と回り始めましたね・・・なんだかホッとします。後群同様何かまた仕掛けがあるとまずいのでレンズサッカーで慎重にユニットを外します。
さすがにすんなり外れてくれました(笑)。絞りが見えてきましたので状態を確認します。
きれいなものですね、以前から動作も全然問題なかったのでこちらは触りません。
前群ユニットです、ポツリとゴミが見えますね。なんとか取れるだろうかと...
とても小さなイモネジが見えたので外しにかかったんですが...
どうも以前に外されたネジが紛失したのでしょうか...ネジ穴にボンドでも流したかのような跡が...これには危険な匂いがしたのでこれ以上深入りすることは断念しました。仕方なくこのユニットの前後だけレンズの清掃を、
外せなかった後群ユニットの方もできるレンズ(玉)だけきれいにして、またせっかくここまでバラせたのでレンズ内部をきれいに清掃しました。
その後組み戻しですが、後玉周辺をバラし絞り輪まで外す時にヘリコイドを最短にして戻す時の指標を付けておきましたから初めてとはいえ作業が随分と楽に進みました・・・こういうところはあちこちネットで調べておくと不安が減りますね。作業中にスカスカなヘリコイドが半分ほど見えてますから、この先を分解していけばヘリコイドグリスの交換も夢ではないのかなと思いましたね^^。
ん~、あの取りそこねたゴミが...残念です(笑)。
前から見る限り内部の清掃も済ませましたから随分ときれいになった感じです。ついでにエタノールでレンズ外側も丁寧に拭き上げてみました。
もともとスレ傷等けっこうありましたが、随分と見違えてきれいになりましたねえ。
こうして完全ではないですが、手入れをしてあげると愛着が増してきます、清掃後の写真も気になりますので近い内に散歩で持ち出してみましょうかねえ。
※ カメラ : Coolpix P7100