本来ならZeissのMakro-Planar 100mm が使いたいところなのであるが、Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8Sがとても素晴らしい一本だったのでNikkorで揃えてみました。まだ現役の型番でまともに買うと9~10万するレンズであるが、さすがに中古は1/3以下で十分良い品が手に入る。
ピントリングを固定しておけるネジが特徴的で外観は少し長くなるがほぼAi Micro-Nikkor 55mm F2.8Sとデザインは一緒である。フィルター径も52mで共通で私としては使い勝手が良い。どこかのレビューにAFやVR(手ぶれ補正)が当たり前になってレンズが肥大化する中、使い手の修練があればこんなにコンパクトなレンズで楽しめると言っていた...言い得て妙だと思います。515gで大きさなりに少し重みがあるレンズです。
単焦点での中望遠は初めて持つレンズですが、105mm・・・面白い画角ですね。D700につけて撮っているとピントの山はそれほどつかみやすいとはいえません、まだ数回しか使ってないのに加え夕方が多いため光が弱く開放付近での撮影では歩留まりがとても悪いです...
| こちらはかろうじてCobbyの目にはピントが行ってる写真ですが、こういう浮き上がり方は新鮮ですね。 奥のガソリンスタンドのライトもいい形でボケております。 なにせこのところこのレンズを持ち出すのが夕方以降ばかりなのでピシッとした一枚がなかなか撮れません(笑)。 こういう写りを見てしまうと期待が膨らみますね。 |
マクロなのでそれなりの撮り方をするとまあピントが薄いです...↓これで絞りは f4.0 です...
60mmマクロくらいのつもりでシャッター切るともう雄しべくらいにしかピントが合いません。
開放での柔らかさは特筆モノでこのレンズならではの表情だと感じられてとても好感が持てます。
光が当たっている中央奥の花にピントを持っていけばまた少し表現が変わったのかもしれませんね、でもピンとピークの花びらから足元へのデフォーカス加減がとてもいい感じです。
そして撮影枚数の少ない中でこのレンズならではの素敵な描写かなあと感じたのが「空の表情」、D700では通常よほど暗くならない限りWBは[太陽光:晴天]にしているのですがこのレンズは少々青みがかる感じです。その点だけはLightroomにて調整しますが、調整後は素晴らしい表情を描写してくれます。
陽が落ちかける時間帯の空なんですが空の明暗だけでなく雲の立体感・質感などゾクッと来るものがありましたねえ...ぜひ拡大してみてください。
我ながら未熟で105mmの焦点距離なのにいつもの50mmだ55mmだとギリギリOKといったくらいのシャッター速度で切るもんだから余計歩留まりが悪かったんですね。
ピシッと合うととても気持ち良い画を出してくれます。
ニラの花が種をつけているものです(f/4.0、1/320、ISO100)。色乗りもけっこう良い方ではないでしょうか...好感の持てる出方だと思います。
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ただし円形絞りではないのでこうした点光源になるとボケが7角形に出てしまいます:f5.6...まあ嫌いではないですが(笑)。 | 目立つ出方の場合はやはり開放ぎみで撮るほうが無難かもしれません。 |
ボケのコントロールは背景の距離・光源など気にしながらのじっくり撮影が必須でまた楽しくなる...かもです。ボケ方自体は変に固くならないよう気をつけてさえいればその表情はとても好ましい傾向です。
見慣れた景色も105mmとなると35~55mmまでの普段の画角と随分と違い、見せたいポイントがとてもはっきりしてくるので空の切り取りは新鮮だったし、このキラリの建物でもこんな表現ができますね。
楽しみな一本が増えました。
※ 使用カメラ:D700 & α7II
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