「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。
「名選手、必ずしも名監督に非ず」とはスポーツの世界ではたまに耳にする言葉です。それはビジネスの世界においても言えることでしょうか?
個人の能力が高く、仕事でも優れた業績を達成しているビジネスパーソンを仮に「名選手」とします。いくつかの企業で働いてきた私の経験から言えば、名選手が名監督(名経営者)になる確率はかなり高いと思います。オーナーではなく「雇われ経営者」だけに限ればほぼ100%に近いのではないでしょうか。
よく「一般社員と管理職では全く異なるスキルが必要」だから「できる社員ができる管理職なるとは限らない」という論調の記事を目にします。もちろん「限らない」のですが、「大体はそうなる」と言えます。なぜなら、リーダーとしてのスキルの基本にあるのは「一般社員としてのスキル」に他ならないからです。結局のところビジネススキルというのはほとんどが決まりきったものなのです。
さて、よく目にするリーダーの条件を挙げてみましょう。
1. コミュニケーション能力
2. 業務遂行能力
3. 行動力
4. 責任感
5. 学習力
6. 統率力
7.部下育成力
8. 決断力
といったところでしょうか。
お分かりかと思いますが、これら全てを完璧に満たしている人はいません。もしいたら宇宙人、もしくはあなたのレベルが低いからそう見えるだけです。そして1〜8の能力は一般社員であっても不必要なものは何ひとつありません。
リーダーになったからと言って「違う人間」になる必要はありません。リーダーシップは特殊能力ではありません。新人から経営者まで、全ての社員が身に付けておくべきスキルです。そういう意味では「5.学習力」つまり学び続ける力が一番大切なものかもしれません。
経営者の皆さん、「リーダーのスキルは一般社員のそれとまるで違います」という書籍や研修会社が現れたらまずは疑ってみてください。