「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。
OJT(On the Job Training)とは、仕事を通じて必要な知識や技能を身につける人材育成の手法です。それは単に「上司や先輩が仕事のやり方を教える」ことではありません。このブログでは、繰り返ししつこいくらい書いていますが「(1)目的をしっかりと定め、(2)育成計画を作り、(3)継続して、(4)組織全体で取り組む」必要があります。この4つがなければOJTとは言えません。
さて、今回はこの4つの定義を前提とした「OJTの実践」についての話です。
ある会社の人事担当の役員さんの話です。「実は教えることに熱心なマネージャーがいるのだが、どうも若手の評判が悪い。おかげで本人も悩んでしまっているんだ」
そこで当のマネージャー氏に色々とインタビューをしてみました。OJTの定義をしっかりと理解し、自らも育成計画の作成に携わり、とても明るく、仕事に熱心な方でした。
そして、うまく行かない理由がすぐにわかりました。
わかりやすく言えば、マネージャー氏は「教えたがりおじさん」だったのです。
本人は仕事に必要な知識をわかりやすく伝えようと工夫を重ねていたのですが、若手社員からすると「くどい、うざい」と受け取られていたようです。
若手社員に知識・技能を計画通りに習得してもらいたい。そのためには努力を惜しまない!という情熱は非常に大切なものですが、このままではその情熱が消えてしまいそうです。では、どうすれば良いのでしょう。
実は「教えたがりおじさん」の扱い方は難しくありません。
ちょっと話が逸れてしまいますが、世の中で一番「教えたがりおじさん」が棲息(?)するのはゴルフ場(および練習場)だそうです。私は「なるほど」と思いました。心当たりのある方もいらっしゃるでしょう。
あるゴルフのレッスンプロが言うには「教えたがりおじさん」はプロに教えてもらうことで「教えたがり癖」はある程度無くなるそうです。
一瞬、逆では?と思ったのですが、要は「やたら口を出して指導しても効果が望めない」ことを身を持って知ってもらうのだそうです。熱心な人ほど、そのことがよくわかるということでした。
そして「たとえプロではなくても、タダで教えてはいけない」という殺し文句(?)を伝えると効果てきめんだそうです。
私は職場での指導も同じだと思います。人に教える価値のある知識・技能を持っている人は「プロ」です。そこに到達するまでに時間とお金(給料)がかかっています。
上司や先輩が若手社員を「教える」ということは価値のあるものを提供することです。その対価(コスト)は給料という形で会社が負担しているのです。
この紛れもない事実を新人から経営者まで、十分に分かっていなければOJTは正しく機能しません。
では、どうやって分からせるか。
そこはプロである研修会社(もちろん当社)にお任せいただくのが最も正しいやり方です。
最後はPRになってしましまいましたが、紛れもない事実です。是非ご検討ください。