「すべての社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。
「マスクをしていると、研修でロールプレイング(以下ロープレ)を取り入れるのは難しいですよね?」
新型コロナウイルスの影響により、マスクを着用するようになって以降の研修の打ち合わせでは、担当者から冒頭のようなご質問をいただくことが多くなりました。
現在は研修でも「三蜜」を避け、ソーシャルディスタンスを確保して、原則マスク着用で進めなければなりません。
そして、それはコロナウイルスの感染拡大以前と同様の形式のロープレを進めることを難しくさせています。しかし、こうした状況ではあっても弊社では感染リスクをできる限り回避しながら、ロープレを行っていただくようにしています。
なぜならば、前述のとおり飛沫感染を防ぐために対面する際のマスク着用が必須になっている一方で、それにより顔の表情や声の大きさという非言語(ノンバーバル)という強力なコミュニケーションが使いにくくなってしまっているからです。
マスクを着けた状態でのコミュニケーションは、どうしても相手の表情が読み取りにくく、意思の疎通が難しく不安や不信感を抱きやすくなってしまいがちです。また、マスク着用による息苦しさや暑さでストレスが増加し、コミュニケーションをとること自体が面倒になってしまうという人も少なくないようです。
こうしたことから、マスクを着用するようになって以降、コミュニケーションの質が下がっていることを痛感している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このように考えると、研修時におけるマスクを着用した状況でのロープレは、練習する意味が大いにあると思うのです。それはマスクを着用している状態で、よりよくコミュニケーションを進めるためにはどうすればよいのかということを意識して確認したり、練習したりすることができるからです。
それでは、具体的にどのようにすればマスク着用によるデメリットを回避し、積極的にコミュニケーションをとることができるのでしょうか。
まず、一番はいわゆる「空気に頼ったコミュニケーション」を避けることが大切です。
これはマスク着用時に限ったことではありませんが、マスクをすることにより非言語の一部が遮断されてしまっているのです。そのためより一層「言わなくてもわかるでしょう」というような空気に頼ったコミュニケーションでは伝わらないということを前提にする必要があります。
次に、非言語を補うために言葉の量を2割くらい増やすことです。そのためにはこれまでよりも丁寧に説明するように心がけることをイメージするとよいでしょう。
もう一つ、聞き手により伝わりやすくするためには、少し声のボリュームを上げてみたり、抑揚をつけたり、ゆっくり話してみることも有効です。同時に身振りや手ぶりを少々大げさなくらいにしてみることも、表情を補う手段になります。
そして、これらは対面でのコミュニケーションだけでなく、オンライン上でのコミュニケーションの際にも有効です。
「たかがマスク」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、今しばらくはマスクの着用が必須の生活が続きそうです。ぜひ、マスクを着用していてもコミュニケーションが円滑に行える、そのための工夫をすることをお勧めします。
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