「99人以下の中小企業の社員が辞めずにイキイキ働くようになる」を実現する人材育成社です。
最近は渋沢栄一の「論語と算盤」がよく話題になっています。当社も商工会議所のセミナーなどで取り上げたり、企業研修でもサブテキストとして使ったりしています。
経営者ではなくても、D・カーネギーの「人を動かす」、フランク・ベトガーの「私はどうして販売外交に成功したか」はマネージャークラスになったら読むべき良書だと思います。
さて、ビジネス書の中でも最も根強い人気を誇るのが「ドラッカー」ではないでしょうか。もしドラ(もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら)※をご存知の方も多いでしょう。
ドラッカーの読書会、勉強会はたくさんあります。そこでは、経営者に限らずいろいろな立場の人たちが定期的に集まって議論を重ねたり、研究したことを発表したりしています。
中小企業の経営者の皆さんには、こうした集まりに参加しドラッカーの経営哲学を学ぶことをお勧めします。
ひとつ注意する点があるとすれば、訓詁学(くんこがく)の匂いのする勉強会は避けることです。
訓詁学とは中国の「漢」代以前の古書を研究する学問ですが、 一般には「文章解釈の枝葉にこだわって全体像をかえりみない空虚な学問」という意味で使われます。
「ドラッカーはこう言っている」、「XXにはこういうことが書いてある」・・・こうした言葉しか聞けないような「古典好きの読書会」に参加するのは時間の無駄です。
世の中には「ドラッカーの本は難しい」という人は多いのですが、「教養としての」ドラッカーを求め過ぎないようにしましょう。
「砂漠では、教養など何の役にも立たない。生きる技術を持っているかどうかが生き残れるかどうかを分ける。厳しいビジネスの世界も同じである。」ドラッカーはこう言っています(笑)。
とってもわかりやすいですね。経営者同士が語り合う「ネタ」として大いにドラッカーを活用してください。
※岩崎夏海(著)、2009年、ダイヤモンド社