じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

「シンドラーのリスト」

2010-08-14 03:15:09 | Weblog
★ スピルバーグ監督「シンドラーのリスト」を観た。今回で何度目だろうか。何度見ても考えさせられる映画だ。

★ 映画の最後、虐殺されたユダヤ人の数は600万人だと報告される。

★ シンドラーが私財を投じて(この私財はユダヤ人を低賃金で使うことによって得られたとも言えるが)救えたユダヤ人は1100人。一握りには違いないが、ナチスが絶対的な存在であった時代に国家の政策に逆らう危険を冒す勇気には感心する。

★ 何がシンドラーの心を動かしたのだろうか。

★ 映画の中では赤い服の少女が象徴的に使われている。「戦争は人間の悪い面を際立たせる」とシンドラーは語っていたが、赤い服の少女は彼のせめてもの良心だったのかも知れない。

★ やがて死を迎えるであろう少女を前にして全く無力である自分自身への憤りだったのかもしれない。

★ 気分次第で、ユダヤ人を狙い撃ちする収容所の所長。「神」の心境を味わっているのだろうか。パワーをめぐるシンドラーとの対話は興味深い。シンドラーと収容所所長、この2人は人間の二面性を表しているのかも知れない。

★ 戦争の名のもとに非人道的な行為が許される時代。相互監視の恐怖政治。小さな流れの集積がいつしか引き返すことのできない大きな流れとなってしまうようだ。悲劇を繰り返さないように用心深くし過ぎることはない。
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