じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

三好徹「存在の痕跡」

2021-09-21 15:02:23 | Weblog
★ 007シリーズは第3弾「ゴールドフィンガー」(1964年)を観た。テーマ曲が印象的だ。まだクイズ番組や洋酒の景品が「夢のハワイ」だった時代、「兼高かおる世界の旅」が世界を紹介していた時代。007シリーズにも世界の名所が取り入れられている。

★ さて昨日は、三好徹さんの「存在の痕跡」(日本推理作家協会70周年アンソロジー「夢現」集英社文庫所収)を読んだ。蒸発なんてコトバが一時流行ったが、ある男の婚約者が姿を消した。男は警察に届けを出すが、はっきりとした事件でもない限り、警察は動かない。その場面に偶然居合わせた新聞記者が物語を進める。さて、彼女はどこに消えたのか。

★ 今日、読者の目が肥え、作家にとっては受難の時代。この作品もだいたい結末は見えてしまうが、タネをいかに物語に埋め込むか、そこが腕の見せどころか。
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