イエスが地上に遣わされ、神の王国の良いたよりを宣明した時代の収税人は、人々に嫌われる職業でした(ルカ4:43;8:1)。イエスは神の王国の良いたより宣明しながら、人々の中のあらゆる疾患、病を治されました(マタイ4:23)。イエスがエリコに近づいて行かれた時、ある盲人はイエスの行われる業を知り、イエスに信仰を抱き、憐れみをかけてくださるように懇願しました。イエスは、その盲人の信仰にこたえ、即座に盲人の目が見えるように治されました(ルカ18:35~43)。富んだ収税人の長ザアカイは、イエスが行っている神の王国の良いたよりと、あらゆる疾患と病気を治す業を知り、イエスに信仰を働かせ、何とかしてイエスを客として招きたいと考えていました。それで、ザアカイは実際的な知恵を働かせ、群衆に囲まれているイエスにどうすれば目に止まるかを考えました。イエスがエリコに入った時、信仰に基づき、ザアカイがどのような行動を取って、イエスの目に止まったのか、さらに、イエスを客として招くことができたのかが、ルカの福音書に次のように記されています。
「それからイエスはエリコに入り、そこを進んで行かれた。ところで、ここにザアカイという名の人がいた。彼(ザアカイ)は収税人の長であり富んだ人であった。さて彼は、このイエスがどんな人かを見ようとしていたが、群集のためにそれができなかった。背が低かったからである。それで、先に前方を走って行き、イエスを見るためにいちじくの木によじ登った。ちょうどそれらのほうに進んで行かれるところであったからである。さて、その場所に来た時、イエスは彼を見上げて、こう言われた。「ザアカイよ、急いで下りて来なさい。わたしは今日、必ずあなたの家にとどまるからです」。そこで彼は急いで下り、喜びながらイエスを客として迎えた」(ルカ19:1~6)。
上の聖句に記されている通り、既にイエスに信仰を働かせていたザアカイは、「イエスがどんな人かを見ようとしていました」。しかし、ザアカイは背が低かったため、群集に囲まれ移動されるイエスを見ることは出来ませんでした。そこで、ザアカイは実際的な知恵を働かせ、いちじくの木に登って、イエスが移動して来られるのを待ちました。イエスはそのような行動を取ったザアカイの信仰にこたえ、「今日、必ずあなたの家にとどまる」と約束されました。ザアカイは、喜んでイエスを客として迎えることができました。ザアカイにとって、イエスの方から愛ある親切を示されたことに、喜びが大きかった様子が分かるのではないでしょうか。
私たちはザアカイの機転の利いた自分にすぐにできる実際的な知恵の用い方に見倣うことができるでしょう。そのようにしてザアカイは自分の信仰を率直に表明しています。
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