聖書を学ばれたことのない人も、イエスが処女マリアから誕生した、という話しをご存知の方がたくさんいらっしゃいます。イエスを神エホバの聖霊によって身ごもり(マタイ1:18.ルカ1:35)、イエスの母となったマリアは美しい女性の姿として描かれ、親しまれています。一方、イエスの養父となったマリアの夫ヨセフはどのような方であったかは、聖書を学ばれた以外の方はほとんどご存じありません。マリアの夫ヨセフは、アブラハムの家系のダビデ王の子孫であり、聖書上の重要な人物です(マタイ1:1,6,16)。マリアの夫ヨセフの職業は大工さんであり、イエスがバプテスマを受け神の王国の良いたよりの真理の宣明を開始するまでは、イエスも養父のヨセフと共に大工さんとして働き、家族の生計を助けました(マタイ4:23.マルコ6:3)。
マリアの夫ヨセフは「義にかなった人」であったことが、マタイの福音書に次のように記されています(マタイ1:19)。
「ところで、イエス・キリストの誕生はこうであった。その母マリアがヨセフと婚約中(当時婚約は結婚と同じ意味)であった時、ふたりが結ばれる前に、彼女は聖霊によって妊娠していることが分かった。しかし、その夫ヨセフは義にかなった人であり、また彼女(婚約者のマリア)をさらし者することは望まなったので、ひそかに離婚しょうと思った。しかし、彼(ヨセフ)がこれらのことをよく考えた後のこと、見よ、エホバのみ使いが夢の中で彼に現れて、こう言った。「ダビデの子ヨセフよ、あなたの妻マリアを迎え入れることを恐れてはならない。彼女のうちに宿されているのは聖霊によるのである。彼女は男の子を産むであろう。あなたはその名をイエスと呼ばなければならない。彼(イエス)は自分の民をその罪から救うからである。このすべては、預言者を通してエホバによって語られたことが成就するために実際に起きたのである。こう言われていた。「見よ、処女が妊娠して男の子を産み、彼らはその名をインマヌエルと呼ぶであろう」。これは訳せば、「わたしたちと共に神(エホバ)はおられる」という意味である。
そこでヨセフは眠りから覚め、エホバのみ使いが指示したとおりに行い、自分の妻を迎え入れた。しかし、彼女(妻のマリア)が子を産むまでは、彼女と交わりを持たなかった。そして彼(ヨセフ)はその子の名をイエスと呼んだ」(マタイ1:18~25)。
上の聖句に記されている通り、マリアの夫ヨセフは「義にかなった人」であることが記録されています(マタイ1:19)。その根拠は次の通りです。
1.婚約者のマリアが、「ふたりが結ばれる前」、つまり、夫婦の交わりを持つ前に妊娠していることを知り、ひそかに離婚(婚約の破棄)をしょうとした。当時、姦淫は石打の刑で、死罪でした。それを望まないヨセフはマリアの命を救うためにひそかに離婚しょうとしていた「憐れみ深い人」でした(マタイ5:7)。ヨセフは冷静に考えていました。
2.み使いが指示したとおりにマリアを妻に迎え入れた。つまり、み使いの言葉はエホバの言葉・ご意志と理解し、信頼した「心が純粋な人」だった(マタイ5:8)。
3.マリアがイエスを産むまで、夫婦の交わりを持たなかった。イエスは神エホバの子であることを理解していた忠節な人でした。
4.生まれた子はみ使いの指示通りイエスと呼んだ。心の従順な人であった。
私たちも神エホバから「義にかなった人」と呼ばれる、神エホバのご意志を守り行なう「思慮深い人」として歩みたいものです(マタイ7:14,25)。
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どこからか 甘き香のあり 金木犀 今日の一句
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