ダビデ王の息子アブサロムは兄弟のアムノンを殺害した後、逃亡しました。それでもダビデ王は息子アブサロムのことを気に掛けていました。そのことを知ったヨアブは、テコア人の女に知恵を授け、ダビデ王の父親としての気持ちを動かす話を伝えました。その結果ダビデ王は、ヨアブにアブサロムを連れ戻すように命じました。そして、アブサロムはヨアブにダビデ王の「顔を見させてください」と言いました(サムエル第二13:39~14:32)。そのため、ヨアブの取り計らいで、ダビデ王はアブサロムを赦した場面が次のように記されています。
「そこでヨアブが王(ダビデ)のもとに来て、彼(ダビデ)に告げた。すると王(ダビデ)はアブサロムを呼び寄せたので、彼(アブサロム)はすぐ王(ダビデ)のもとに来て平伏し、王(ダビデ)の前で地に顔を伏せてひれ伏した、その後王(ダビデ)はアブサロムに口づけした」(サムエル第二14:33)。
上の聖句に記されている通り、ダビデ王は息子アブサロムに口づけし、我が子を赦したことが記されています。これは、テコア人の女が、ヨアブが教えた次の言葉をダビデ王に告げていた結果なのです。「王なる我が主の言葉が、どうか休みをもたらすものとなりますように。まことの神(エホバ)のみ使いのように、王なる我が主(ダビデ)はそのように、善いこと悪いことを聞き分けられるからです。あなたの神エホバがあなた(ダビデ)と共におられますように」(サムエル第二14:17)。
このようにアブサロムはダビデから赦された後、城の門のところに立ち、イスラエル人がダビデ王のもとに諸問題の解決を訴えに来ると、アブサロムが訴えごとの裁きを正当に扱える、と言うようになりました(サムエル第二15:1~4)。それは、アブサロムの下心の表われでした。次のように記されています。
「それにまた、人が近づいて彼(アブサロム)に身をかがめようとすると、彼(アブサロム)は手を差し出して、その人を捕まえ、口づけした。そしてアブサロムは、裁きのため王(ダビデ)のところに来るすべてのイスラエル人のこのような事をしていた。アブサロムはイスラエルの人々の心を盗んでいた」(サムエル第二15:5,6)。
アブサロムは、親切を装い、イスラエルの民の「心を盗む」ようになっていました。さらにアブサロムは陰謀を企むようになりました(サムエル第二15:12)。ダビデ王はどうなるでしょうか。
あなたも、アブサロムの行状を通して、何が真の忠誠かをお考え頂き、陰謀によって人の心を盗まない方々のお人であれば幸いです。
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光り増し 河津桜の 咲きし庭 今日の一句
7分から8分咲になった「河津桜」