今日の花
マンデビラ ピンクが咲き始めました。
このひと月の間クジャクチョウの飼育で大変でした。クジャクチョウはタテハチョウの仲間ですが北の方に生息する蝶なので西日本に住んでいる私たちは普段見かけることはできません。そこで卵をいただいて自分で育てるしかあの美しい成虫の姿を見ることはできません。夏の北海道へ行けば普通に見ることはできるかもしれませんが、コロナはあるし年取るとだんだん出不精になってこの3年間ほとんど旅行らしいことはしていません。北海道へ蝶を見に行くなんて今の私には不可能です。7月にいい話が来ましてクジャクチョウの卵と生まれたばかりの幼虫が送られてきたのです。これは大事に育てなければなるまいと毎日餌の取り換えと糞の掃除など細心の注意でお世話をしてきました。普段からいろいろな蝶を育てていますがとても楽なものと手のかかるものがいます。このクジャクチョウは育てるのが少し面倒な方です。特に幼虫の食べる餌となる植物がこの辺りには無くてあらかじめ自分で栽培して準備をしておかねばなりません。その餌となる植物がとても厄介な植物で葉や茎にトゲがいっぱいあってそれが皮膚に刺さると激痛がします。そこで枝葉を切って来て餌を与える時にはゴム手袋をしなければなりません。こんな植物ってめったにありませんよね。名前くらいは皆様ご存じかもしれませんが「イラクサ」と言います。イラクサという植物を初めて扱ったときとげが刺さると痛いということは知っていましたがどれほど痛いかは知りませんでした。それで手袋をしないで掘り取った株を根元の方から注意してそっと持ち上げたのですが葉の一部が腕に触れたのです。その瞬間はチクリと痛かったのですが痛みはだんだんひどくなり、腕全体がしびれてきてその痛みとしびれは半日以上続きました。それ以来「イラクサ」を触るときには必ずゴム手袋をするようになりました。イラクサとはそんな植物なのです。そんな植物を食べる幼虫とは本当にあきれるばかりですが飼育しようと思えば仕方のないことです。
朝に晩に餌を取り換えながら蛹になるのを待ちました。そしてついに1週間ほど前から羽化が始まり美しいクジャクチョウが次々と誕生を始めました。クジャクチョウはもともと北海道などやや寒冷な所のものですからこちらの夏は過ごしにくいかもしれません。熱帯系のスジグロカバマダラやリュウキュウアサギマダラと同居ですから少しかわいそうです。どのくらいの期間生きられるかわかりませんが暑さに耐えて頑張ってほしいです。
クジャクチョウとその他の蝶
羽化したばかりの時は手にも乗ります