曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

ダーウィンが来た  テレビ番組の紹介

2015年01月10日 | 日記

  明日、1月11日の晩7時30分からNHK総合で「ダーウィンが来た!394回」で「日本縦断2000キロ!旅するチョウを追え」の放送があります。詳しくは下のアドレスからNHKホームページでご覧ください。

http://www.nhk.or.jp/darwin/broadcasting/next.html

この番組は昨年一年の間全国のアサギマダラを撮影して作られた番組だそうです。普段蝶に興味の無い方も旅をするアサギマダラの不思議をご覧になってください。私は昨年からいつ放送があるのかと楽しみにしていました。

 

 


今日の音楽 (らんらんさんより)

「ランナー」 橋真梨子  (1994 LONDON LIVE)

 

高橋真梨子さん初めての登場ですね。 (真梨子さんのりの字が間違っていました。すみませんでした)


 2014年 秋のアサギマダラ

 

このみかん畑のフジバカマから飛び立って南に向かって海の方へ飛んで消えていったアサギマダラを見たことがあります。

毎年10月の初めごろから沢山のアサギマダラがやって来ます。


遠くからやって来たアサギマダラ

白山の文字が見えます、石川県の白山から来ました。見つけただけでも今年は4頭のアサギマダラが石川県からやって来ました。

 

この蝶は富山で捕まりその後白山で捕まり 大島で私にもつかまりました。

 

下の2頭は群馬県の菅沼からやって来ました。日にちは違いますが同じ人の標識が書かれています。

 


私のマーキング蝶たち


右上の蝶は10月7日、中の蝶は10月12日の標識が付いています。

右下の蝶は105番、左上の蝶は163番です。私は1日に5頭から10頭しかマーキングをしませんから書いた日は大分違います。 


 アサギマダラはフジバカマの花が大好きです

 

左上の蝶がメスで、右下の蝶がオスです。メスがフジバカマに吸蜜に来るのは珍しいです。

 

秋のアサギマダラたちは今どこにいるのでしょうね !

 


アサギマダラの様子 1月4日

2015年01月04日 | 日記

 元日から毎日、地元周防大島のアサキマダラの生息地に出かけて観察・調査を行っています。昨日も見てきた生態調査を報告したばかりですが今日4日にはとても面白いというか興味深いことが見られましたので続けて報告します。

今日調査に行った場所は旧東和地区の地家室です。何時もマーキング調査に協力していただいている福田さんの畑でフジバカマが数百株も植えてある畑で秋には数百のアサギマダラが集まる場所です。畑の側に水路があってそこの木陰になった所にキジョランが2本植えてあります。樹高はまだ2mくらいで観察するには最適の大きさです。写真でお見せしますがどの葉にも多数の食痕があって沢山の卵が産み付けられたことが分かります。今日の調査では各葉に1匹づつほとんどの葉に幼虫がいてキジョランの木の大きさに対して過剰な数の幼虫を見ました。大きさはほとんどの幼虫が2齢から4齢でこの時期としては普通かなと思いました。ところが一枚の葉に生まれたばかりの初齢幼虫が2匹いるものを見つけたのです。よく観ると生まれたばかりではあっても大きさに少し差がありました。やや大きい方の幼虫は前日に孵化して卵の殻を完全に食べ尽くし今日はキジョランの葉に円形の傷をつけ始めた所の様でした。面白いのはもう1匹の小さい方の初齢幼虫です。肉眼で見たときには何をしていたのかよくわからなかったのですが帰って写真を拡大してみるとまだ自分の卵の殻を食べていたようです。写真には食べかけの卵の殻が写っています。同じ葉の別の所に食べかけで放置してある卵の殻もありました。これらの写真から考えられることは今日を含めた数日の間に数個の卵が孵化したことになります。大島としてはとても遅い時期の孵化だと思いますが昨年も別の場所で1月の初めごろ卵とこのような生まれたばかりの初齢幼虫を見ています。このような遅い時期に孵化する卵はいつ産み付けられたのかこれが興味深い疑問なのです。雌の成虫はいつまでこの大島に滞在するのかそれが知りたいところです。夜になって屋久島の方と電話で話して屋久島での今の生態状況を聴かせていただきました。さすがに屋久島は南国で4日の調査では10頭くらいの成虫を見かけてそのうち6頭を捕獲してマーキングされたようです。ということはこの時期でもメスの産卵は続いているのでしょう。春の新しい成虫が出るのが屋久島と周防大島では約1か月違います。秋から冬にかけての成虫が姿を消すのもやはり1か月の差なのでしょうか? 観察して行けば行くほど新しい謎が生まれてきます。楽しいですね。

 


1月4日 地家室のキジョランにいるアサギマダラの幼虫

 

 

生まれたばかりの初齢幼虫2匹

 

これが問題の幼虫です。

 

孵化した後放置された卵の殻

 

ここのキジョランはあまり大きくないのでこれだけ沢山の幼虫を養うことはできないでしょう。春まで生き残るのは何匹でしょうね。 

 


アサギマダラは今どうしているでしょう。 1月1日と2日に観てきました

2015年01月03日 | 日記

大島も今は寒いです

霜柱です。さくさくと踏みしめて沢への道を登って行きました。

 


 アサギマダラの幼虫の越冬の様子を紹介します。元日の朝と2日の朝に山の中の キジョランの群生地へ行ってきました。普段は玄関わきに植えてあるキジョランとレモン畑に植えてあるキジョランについているアサギマダラの幼虫の観察で済ませているのですが、時には本当の自然の中で冬越ししているアサギマダラを見て来てその状態を比較してみなければなりません。そのついでにキジョランの種を拾ってきました。例年ですと10粒から20粒くらいしか拾ってこないのですが今年は100粒くらい拾ってきましたので欲しい人には差し上げます。キジョランの種は発芽率はよくて8割から9割くらい発芽し、順調に育つと1年で30㎝くらいの苗木になります。2年目には葉も8枚から10枚くらいになるのでアサギマダラの飼育ができます。

庭やレモン畑のキジョランについている幼虫と山の中のキジョランについている幼虫を比較すると山の中の幼虫の方がかなり小さいことが分かりました。私の家は海岸に近くて標高15mくらいですしレモン畑の標高も100mあるかないかです。山の中のキジョランの群生地は標高400mくらいの所にあってしかも谷あいですから温度はかなり低く家の周りとは違うと思います。家の庭のアサギマダラは4匹いますがすべて4齢です。暖かい日にはよく餌を食べています。レモン畑の幼虫は2齢から終齢幼虫までいて蛹までいます。山のキジョランで見た幼虫は全て2齢でした。ただ山のキジョランは樹高が高くて観察できない部分が多いのでもっと大きい幼虫もいるかもしれません。

このブログにキジョランのことで検索がよくやって来ます。良い機会なので今日はキジョランの群生地の様子も紹介したいと思います。山の中でキジョランはどんなところに生えているのかよく見てください。そしてキジョランの株を手に入れたい人は種を拾ってきて播いて育ててみてください。山の中の株を掘り取るのはよくないと思います。キジョランは多くの種を風に載せて広くまき散らしますが自然の中で育つのはほんのわずかです。種を拾ってきて育てるのが一番自然を痛めないで済むことだと思います。

 


レモン畑のキジョランで育っているアサギマダラの幼虫

終齢はあちこちと動き回りなかなか蛹になりません。しかし今日の動きを見ていると蛹になるための準備で葉の葉脈に糸をかけているようにも見えました。

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5.  脱皮した殻が残っています

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11. 蛹は澄んだ緑色で生きています。観察では12月の初めには蛹になっていましたのでもう一月になります。

12. これは植えて2年目の小さなキジョランについている幼虫です。10月の卵の時には4~5個あったのですが残ったのはこの1匹です。

13. 最も小さい幼虫ですが元気にえさを食べているのが穴の状態で分かります。

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1月1日にはこのレモン畑でのキジョランに14匹確認できました。ちなみに昨年の正月には27匹確認しています。 

 


山の中のキジョランの幼虫

旧大島町の山の中です。ここには幼樹がたくさんあって観察がしやすいところです。もちろん大きな樹は高く他の木に巻き付いて登っていますので幼虫の観察はできません。 

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4. 2m以上の高さにいたのでうまく写真に撮れませんでした。2匹写っていますがどちらも2齢だとおもいます。

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6. 最近死んだ2齢幼虫

秋からずっと観察しているとこのように黒くなって死ぬ小さい幼虫が結構たくさんいます。

 


家の庭のキジョランの幼虫

4齢ですが他の3匹もこのサイズです。12月の半ばに1匹3齢の幼虫が葉の裏で何日も動かなくなってそのまま死にました。現在残っているのが4匹見えるのですが、葉が込み合っているので他にも隠れて残っている幼虫がいるかもしれません。今年はこのキジョランも防鳥ネットで囲ってあります。昨年の秋初めて自然な状態で雌が産卵に来たのでこの幼虫は大事にしています。

 


別の山の幼虫

周防大島にはキジョランの群生地はたくさんあります。車で入ることのできる楽な場所に行ってきました 。この場所のキジョランはたくさんあるのですが大きな樹ばかりで地上からは観察しづらいところです。

ここでも見つかったのはすべて2齢でした。

 


庭のキジョランとレモン畑のキジョランには今年は防鳥ネットをかけました。これまで何年間は自然のままで観察してきましたが今年はできるだけ沢山の幼虫に越冬させてみようと思い鳥などの外敵から守っています。何もしないでおくと3月頃幼虫が大きくなってくると次々と姿を消して行ます。鳥の目に付きやすくなるのかもしれません。

 

効果があるでしょうか?

 


キジョランについて

群生地の様子  赤い矢印が樹に巻き付いて登っているキジョランを示しています。

このキジョランは比較的低いところで広がっていて赤い矢印の所に2匹いました。

谷底ですがここでも数匹確認できました。

 

キジョランの幼樹

このような沢沿いに生えているので長靴で登ります。

このような小さな株に付いている幼虫は見つけやすいのですが10mから20mにもなる大木に絡みついているキジョランでは幼虫を見ることができません。


キジョランの種

キジョランはアケビやムべの実に似た実をつけ12月から1月の初めごろに種を飛ばします。多くの実は見上げるような高いところについているので実が開いて種が自然に落ちてくるのを待ちます。それで毎年今頃種を拾いに行きます。

1月1日、この日は10粒くらいしか見つかりませんでした。

 

1月2日別の山に行きました。川の中にも沢山落ちていました。

この細長い種のついたものは似ていますがキジョランの種と違います。テイカカズラの種です。

種が地表に落ちて何日もたつと白い綿毛と種は離れてしまいます。そうなると探しにくくなります。

 

落ちたばかりの種

 

 

落ちて何日か経つ種   白い綿毛が付いてないと探すのは困難です。

 

拾ってきた種    乾燥に弱いのでできればすぐに播いた方が良いです。

山の中ではキジョランの種とテイカカズラの種は似ているので間違えないようにしてください。

 

キジョランの名前の由来は「鬼女が白い髪を振り乱しているようだ」ということだそうです。

キジョランのことでの問い合わせが時々ありますがお役にたちましたでしょうか。


正月2日は私の住む地域の氏神様岩屋権現へお参り

2015年01月02日 | 日記

今日の風景

嵩山へ登りました。

 

嵩山の展望台より   遠くの方では雪の降っているのが分かりました。

 


岩屋権現

私の子供の頃には大きな杉の御神木は5本立っていました。でも炉で炊く火の熱のためか内側が焦げてきて枯れてしまいました。残る4本は2本づつ根元がくっついて夫婦杉となっています。

 

大きな火山性の集塊岩の穴が祠になっていて権現様が祭ってあります。普段はほとんどお詣りする人はいませんが正月の三が日にはかなりの人がお詣りします。

 

火をたく炉が作ってあり境内の木をもやしその炭火で餅を焼きます。ここで正月に焼いた餅を食べるとその年一年無病息災でいられるとの言い伝えがあるので参拝者はみんな餅を持ってお参りします。

途切れることなく次々と参拝者が訪れます。

更に上に登ると奥の院の石鎚社があります。

 

岩屋権現のさらに奥の方に遊歩道を進むと「はなたれ岩」というところがあります。

この玄武岩の露出したところは一年中水がしみだしていて寒い時期には大きなつららに成長します。今は温暖化のせいか大きなつららを見ることはできません。戦後の一時に寒い時期がありましたが山のふもとの集落からもそのつららが見えていたそうです。

 


もう一度 嵩山山頂より

九州の大分方面

広島方面

四国石鎚方面

 


2015年の初日

2015年01月01日 | 日記

今日の花

椿さん おはようさん。 そして、明けましておめでとう。

 


 2015年の元日を迎えました。       みなさま 明けましておめでとうございます。

 

今年の元日はここ何年かの正月と少し変わった一日でした。何も予定が入っていなくて全くの自由な一日だったのです。
何もしなければならないことが無いとなると、最近のわたしの行動は当然蝶とカメラにきまっています。

朝目覚めると思いついたのは「初日の出を撮りに行こう」でした。朝食もとらずカメラを抱えてみかん畑まで上がってみましたが、日の出の場面では大したドラマもなくごく普通にお日さんが顔を出しました。帰り道にアサギマダラの幼虫たちの様子を見てから帰りました。

朝食の後年末に撮りためたビデオを少し消化して、お昼前になったので初詣を兼ねて山の神社(志度石神社)とアサギマダラの幼虫を見に行くことにしました。志度石神社の側には小さな沢があってキジョランがたくさん生えています。越冬しているアサギマダラの幼虫の様子を見たいと思ったのです。ついでにキジョランの種を拾ってきました。

昼食後炬燵でごろごろしていたのですが家の外を見ると日が傾いています。そうだ、夕日を撮りに行こうと思いつき、支度を整えて急いで山頂を目指しました。山頂近くまで車で登りあとは息せき切って駆け足で登りました。ぎりぎり山頂には日が残っていて夕日を撮ることができました。でも日没の山頂はすごく寒くて指はかじかみ顔は寒風でパリパリになりました。撮影がすんで車に戻っても顔は能面でもかぶっているようで自分の顔のような気がしませんでした。

今日のブログはようするに地球の自転が半周したお話でした。

 


今日の音楽 (らんらんさんより)

 The Tallis Scholars sings Palestrina


タリス スコラーズの澄んだ声に心が洗われるようでした。

元日の新鮮な気持ちを一年中もち続けたいものです。らんらんさん今年もまた素敵な音楽をよろしくお願いします。


夜明け 

日の出 直前

 

2015年の初日の出です。

日の昇るのは早いものです。瞬く間に明るくなりました。

 


元日の夕日

白木山から夕日に染まる大島の中央部を眺めています。

 

大島の北側 広島方面

 

西の空

今朝の日の出に比べると夕日は舞台が立派です。

正月の一日が終わりました。明日はなにをしましょうか。

(新しいカメラで撮ってみました) 


今日のチョウ   ムラサキツバメの越冬姿