今、手許に「広島郵政原爆誌」があります。阿品の仙人から借りたものです。
この本の所在は以前から承知していましたが現物を手にするのは初めてです。著者は元郵政研修所前郵便局局長の桜井俊二さん。
現役当時の被爆者の証言など子細に資料集めをして退職後に作成されたものです。
読んで見てびっくり・・・昔一緒の職場で働いていた人の名前がが一杯出てきます。ケロイドの後などから被爆者かな?程度の認識しかありませんし・その人から話を聞いたこともありませんでしたが・・・死線をさまよい生き返った人・倒れた家の下敷きになっても助かった人・自分の姉の死を看取ってあと一人で焼け跡の柱を集め焼いたこと・意識がるある姉が極楽に行くために一緒に南無阿弥陀仏を唱えた話・・などとにかく地獄を絵図に縮小した内容です。
それでも必死に仕事の遅れを取り返すために、片手でそろばんをはじき貯金の調査業務をこなしたことなど・・仕事に対する執念とでもいえそうなことが載っています。
ものすごい内容です。かっての職場の人・仕事に対する情熱・責任感・を肌で感じる内容です。