小立野寺院群の見どころ その2(No.29)
◇棟岳寺
曹洞宗の寺で明応元年(1492)、越前南条郡領主・赤座長
秋が父母の供養のために建立した。慶安2年(1649)三代利常
より寺地を拝領。前田家の御典医・江間家の菩提寺でもあ
り、日本最初のオランダ医学の先駆者、吉田長淑などの墓
所がある。
境内には幕末の混乱のなか、水戸浪士を手助けした「永
原甚七郎の墓」と「水府義勇塚」が立てられている。
◇猿丸神社
金沢最古の神社の一つで、参道には天保14年(1843)の石
灯籠一対がある。創祀の由来は、小倉百人一首の「奥山に
紅葉ふみわけ鳴く鹿の・・」の作者猿丸太夫の旧跡と伝え
られる。
◇椿原天満宮
ご神体は学問の神として知られる菅原道真。永仁5年
(1297)に京都北野天満宮より勧請される。前田氏が領主
となり前田家の祈願所とし、当時金浦郷の総社となり、田
井天満宮と称した。旧金沢五社の筆頭たる御社格で、明治
14年(1881)県社となる。
■写真は椿原天満宮