加賀郷土料理はいかが? その4(No.57)
◇たけのこ
春になると、「朝掘り」「夕掘り」と書かれた張り紙
と共にたけのこが店先に並べられます。掘ったばかりの
たけのこは、ゆでずに、海の素材である昆布をたっぷり
入れて、そのまま煮込めば、柔らかく大変美味です。
◇鮎
清流の川面に糸を垂れる鮎釣りの人の姿は初夏の風物
詩といえます。ひれに化粧塩を打ち、立て焼きにした
「鮎の塩焼き」や、活け鮎を背越しにぶつ切りにし、大
根おろしと合わせた酢の物「鮎のそろばん」は、頭から
尾まで捨てるところがない鮎の、代表的な味わいかたで
す。
◇どじょうのかば焼き
生きているどじょうを骨ごと二つ切りにして串にさし、
堅炭で焼き、焼き上がったものからたっぷりとタレをつ
け、ふたたびあぶり焼くどじょうのかば焼きは、暑さで
無くしがちな食欲をそそってくれます。
◇鱈の昆布〆
冬の日本海でとれた鱈の薄造りを酒で湿らせた昆布で
巻いた刺身です。昆布のうま味が程よくしみ込んだ独特
の味は金沢の正月料理に欠かせません。この昆布じめに
煎りつけた鱈子をまぶした鱈の子付けは絶品です。
◇甘えび
美しい紅色の小振りの甘エビが美味しいのは秋から冬、
薄緑色の卵のプチプチした歯ざわりと舌の上でとろける
ような甘味はこのエビ独特のものです。
■写真は鱈の昆布〆