金沢の観光スポット体験レポート その510(No.783)
◇金沢の桜2016 兼六園 ⑨
日本三名園のひとつで、桜の名木が多いことで知られてお
り、中でもひとつの花に300枚もの花弁を付ける兼六園菊桜
は一見の価値あり!ほかにもヤマザクラの大木、旭桜、兼
六園熊谷ほか、ヒガンザクラ、ソメイヨシノなど約420本の
桜が園内を彩ります。
遅咲き桜を紹介します。
■写真手前が2代目、後ろが3代目
36)兼六園菊桜(けんろくえんきくざくら)
先々代の「兼六園菊桜」は、国の天然記念物であったが、
昭和45年(1970)に枯死しました。現在左側は今年植え
られ3代目。右側は佐野籐右衛門さんらのご努力によって、
先々代の枝から「接ぎ木」によって増殖されたもの。
菊桜は八重桜の類で、花弁がおおむね70枚以上になるもの
を「菊桜」と呼ぶようで、石川県には、菊桜が特に多く、
「気多白菊桜」「阿岸小菊桜」「火打谷菊桜」「名島桜」
「善正寺菊桜」「来迎寺菊桜」等の菊桜が知られている。
他の菊桜の多くは花弁数が200枚程度であるのに比べて
「兼六園菊桜」先代では250枚くらいあり、また、年ととも
に多くなる傾向をもつということで、 先々代では300枚く
らいになっていたという。
■写真は兼六園菊桜右(2代目 4/23)
■写真は兼六園菊桜(3代目 4/23)
37)塩竈桜(しおがまざくら)
桜の名所、塩竈神社神社に伝わる八重桜で、かつて千歳台の
地蔵堂の後方にあった。初代は、文政5年(1822)に12代藩主
斉広が竹沢御殿を造営した際、中庭に植えたもの。高さ約10m、
周囲約7mの大木で花も大ぶりであった。その木は昭和32年
(1957)に枯死し、2代目として塩竈神社神社から幼木をもら
って育てたが、昭和53年(1978)に枯死、3代目は平成7年
(1995)に倒れてしまった。現在の桜は平成14年(2002)春に塩
竈神社から割愛して4代目として植え付けられたものである。
■写真は塩竈桜(4/23)
38)福桜(ふくざくら)
千歳台のある福桜、外弁・内弁およそ200枚の花弁をも
つ、幾つかの雄しべ雌しべがある福々しい桜です。ヤマザ
クラ系の里桜です。
今年の福桜は満開を逃しました。
■写真は福桜(4/16、23)
39)名島桜(なじまざくら)
原木は、金沢市にありましたが、現在は枯死しています。
他の菊咲き品種にくらべ葉化した雌べと周囲の雄べとはっ
きりと見えます。開花が進むと先に咲いた部分が白色にな
り、二段目の花が現れます。
場所は真弓坂左にあります。
■写真は名島桜(4/16、23)
今年の兼六園桜の撮影は不明品種も多く撮影した。品種につ
いては来年に向けて金沢城公園、兼六園事務所などに写真を
添えて確認予定です。(品種解明しだい修正します。
(金沢の桜2016 完)