金沢の観光スポットレポート(No.1880)
◇金沢の夏2020-長町武家屋敷跡①
〇長町の由来
長町は前田八家の一つ長氏の屋敷があったこと、鞍月用水と大野庄用水に囲まれた長い町ことなどから名付けられたといわれている。現在の長町武家屋敷一体は長氏、村井氏をはじめ上級武士から中級、下級武士などが住んでいました。現在では、当時の武家屋敷は殆ど残っていませんが、その中で中級武士だった野村家邸は当時の武士の邸宅の様子を伺うことができます。
〇前田土佐守家資料館
前田土佐守家資料館は、加賀藩祖前田利家の次男前田利政を家祖とする前田土佐守家所蔵の資料、約9,000点(石川県指定文化財)を保管、その一部を展示する施設です。 当館所蔵の資料は、土佐守家歴代当主が文書の保存・整理に努めてきたため、散逸や損傷等が少なく、膨大な歴史資料が良好な状態で保存されております。 また、土佐守家は加賀藩の重臣として、常に藩政の中枢に位置する家であったことから、土佐守家の草創期(天正期)から明治にいたる間の様々な分野にわたる史料がみられ、加賀藩政、文化史研究を進めてゆく上でも、その重要性が広く知られています。
■写真は前田土佐守家資料館
■写真は老舗資料館
■写真は大野庄用水
■写真は鏑木商店(支店、本店)
〇大屋家住宅
藩政時代の直臣平士級の武家屋敷の遺構です。門を構え、敷地周辺に土塀を巡らし、広い庭があります。建物は、内部や建具も含めて当時の状態をよく残している。正面に高く広い妻面のあるアズマダチの屋根は、元々は板葺き石置き屋根でしたが明治時代に瓦屋根に葺き替えられました。屋根裏には、板葺き石置き屋根だった頃の低い小屋組みが現在も残っています。武家屋敷を構成した主な要素を全て残している貴重な遺構です。平成15年4月21日に金沢市保存建造物(日本建築)に指定され、国の登録有形文化財。
■写真は大屋家住宅
〇新屋家長屋門
長町武家屋敷跡に残る金沢を代表する長屋門。屋敷は離れを残して今はありませんが、藩政期には桑島氏が居住してた。長屋門は、赤戸室でやや反りをもった亀甲積みの基礎の上に、壁は太い押縁の付いた下見板部と軒下の白漆喰の小壁とが好対照をなしている。屋根は、現在瓦葺きだが、昭和3年(1928)までは板葺き石置きだった。
■写真は新屋家長屋門
(つづく)