かねうりきちじの横浜・喫茶店めぐり

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山毛欅峠で岩石採取

2010年11月18日 | 旧ブログ記事(長者ヶ原廃寺跡・衣川関係)
 山毛欅峠は「ぶな」峠と読みます。

 今日はここに岩石採取に出かけました。

 この峠は、長者ヶ原廃寺跡の東、北上川の向こう、いつも写真でお見せしている束稲山の北側を通っている県道237号(長坂束稲前沢線)の途中にあります。

 なぜ、ここで岩石採取をしたかというと、今回の発掘調査で出土した礎石の破片の分析を実施するのに、比較となる試料を入手するためです。

 それはこういうことです。

 まず、本堂跡の礎石の産地は岩手県立博物館の調査によって、山毛欅峠周辺だということが判明しています。

 また、本堂跡や西建物跡の礎石はところどころ赤くなっているのですが、これは火を受け赤くなったのではないかと以前から言われていました。

 今年、本堂跡を行ったのですが、基壇といって地面より高く土を盛った部分の表面から礎石の破片が多量に出土し、中には赤く変色しているものが見受けられました。

 これはいよいよ、礎石が熱を受けたかどうかはっきりさせなければならないなということで、自然科学的手法によって火を受けたかどうかの有無を調べてもらうことにしました。

 で、業者さん曰く「熱を受けていると思われるようなものとそうでないものの2つを試料として提供してくれればいいが、産地が分かっているなら、できればそこから採取してきたものも試料として出してもらえればありがたい」とのこと。

 現場が終わってすぐに行こうと思っていたのですが、今日になってしまったわけです。

 無事、試料を採取してきたわけですが、礎石をここまで運んできた人たちはけっこう苦労したんだろうなと、峠まで行って改めて思いました。

 昔の人はすごいですね。

  
遺跡の真上から撮影したもの。      本堂跡の礎石。ところどころ赤くなっています。
矢印の所が山毛欅峠。

       
峠までの道。きつい坂です。 峠には句碑が。

   
道路そばには大きな岩が。          峠をちょっと過ぎると水沢方面を一望できます。
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