落葉松亭日記

ニュース・評論スクラップ、凡夫の日々雑感、山歩記など

事なかれ主義

2006年03月06日 | 政治・外交
 かつての民社党論客塚本三郎さんが、平河総合戦略研究所メルマガに「事勿れ主義が紛争を招く」として戦後から現代までの経済や外交政策を総括した記事を書かれている。その中から中共に関する記事・・・
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 中国は経済成長を遂げ、平成の時代に入って露骨に内政干渉を繰り返して来た。

 平成七年、当時中国の首相・李鵬氏は、「日本は国家じゃない。二十年後には消えてなくなるだろう」と、ハワード・オーストラリア首相に語っている。余りにも侮辱した発言だ。

 昨年(平成十七年)四月、反日暴動で国旗を焼き、上海の日本総領事館に投石を重ね、建物を破壊した。而も中国の警察は傍観して止めようともしなかった。暴動が中国政府の容認の下で繰り返しても、謝罪さえ行っていない。理由は、日本が国連の常任理事国への運動を行ったことだと云う。日本が普通の国ならば、既に戦争状態となったであろう。

 日本政府が、まともな独立国の主権者ならば、中国が謝罪を表明するまで、大声で暴力政府を非難し続け、それでも聞き容れなければ、堂々と対抗措置を執るべきであった。

 一昨年(二〇〇四年)、日本外務省在上海総領事館で、暗号通信を扱う電信官が、中国情報機関の仕掛けた「ハニー・トラップ」(女性によるセックス・スキャンダルを仕立てて脅し、国家機密の漏洩を迫る諜報工作)の犠牲となり、悩み抜いた末、自殺した事件。

 これは国家として、最も卑しい行為であり、従来から共産主義国の常套手段でもある。日本政府は、これを隠し続け、首相も、「俺も知らなかった」と言明している。

 中国の余りにも攻撃的な冷戦を仕掛けて来た事態にも、堂々と抗議し、全世界になぜ公表しないのだ。口惜しさは、日本国民にも知らされなかった。昨年暮れ、某週刊誌が報道して、漸く政府は形式的に、中国に抗議らしき言動をしたにすぎない。

 また、小泉首相の靖国神社への参拝に対しても、度重ねての抗議に対し、内政干渉は日中友好条約第一条違反で、「見苦しい、言動は控えなさい」と叩きつけて置くべきである。
 東シナ海のガス田開発をめぐる紛争に、国境線の双方に繋がる油田があるとして、日本から、共同開発の提案を出していても、何の返答もなく、勝手に採掘に着手している。のみならず海軍艦船をも付近に派遣しているとの報道である。

 余りにも残念なことは、対抗して中川経産相が、日本側での採掘の許可を帝国石油に出しながら、担当大臣が二階氏に変わったとたん、許可を取り消した。その上、のこのこと北京に参上して御機嫌を伺い、北京の代弁者として行動するのでは、国を売ることになると忠告する。国会開会中に、三十名余りの議員がなぜ北京詣でをするのか、少なくとも、ここ百年のまともな日本の立場に立つ歴史を勉強してから行って欲しい。

 東京裁判という占領軍の復讐劇の、おさらいに参上されたのでは、日本の納税者に相済まない。国の主権を損なうが如き事態には、その都度反論し、抗議を続けて、相手国の侵略への傲慢を封じておく必要がある。万事を平和と云う言い逃れによって、何もしない怠惰は許さない。紛争はボヤのうちに消さなければ大火となる。

 相手国は、一歩侵入しても見過ごされると悟れば、更に侵すことを強いられる国柄である。相手国を誤まらせない為にも、その一歩が極めて重要である。・・・

 中川前経産相が採掘許可を帝国石油に出したことは知っていたが、二階氏に変わってから許可が取り消されていたとは情けない。小泉氏は何故こういう人を経産相にもってくるのだろうか。

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