既に、当ブログで説明済みの事ですが・・・・・・。
私は嫁いでからこの数十年間、お節料理を作らなかったのは、病で暮れに倒れ入院したした時、一度だけです。
毎年、お正月は、手作りのお節を家族に振る舞うのが恒例でした。
内容もほとんど変わらず、実家のお節を受け継いだものです。
もちろんところどころに、変化はありますけれど。
お煮しめ以外は、娘達がすべて詰めました。
しめさばを入れるのを忘れたり、毎年必ず入れる酢ゴボウが作るのを忘れたり、ちょっとしたミスはありましたが、お愛嬌。
95点はあげられるほどの出来栄えです。
さすが私の子供です。(笑)
そういえば、妹のところのお節も似たり寄ったりなのではないかしら。
この度のお正月で、思い出話に花が咲いた時の事。
次女婿のHさんが、笑いながら言いました。
「お正月、結婚の挨拶で妹宅を訪れた際、ご馳走になったお節が、我が家とそっくりでしたよ」と。
2014年のお正月のお節です。
この頃は、お節づくりの主導権は、まだ私にありました。
幾分、雰囲気が違いますけれど、お料理は、エビのしつらえが違うだけで、ほとんど今回と同じです。
60代になるまでは、私がほとんど一人でこしらえていましたが、病に倒れて以来、年ごとに、娘たちが作る量が増えていきました。
今年は、そのつもりで私はいたわけでないけれど、娘たちの分担がさらに多くなり、私が作ったのは、たったの二品のみ。
お煮しめと、鶏の野菜ロール巻きオレンジ風味です。
二の重
昆布巻き・いかの松笠焼き・牛肉の八幡巻き・えびの養老煮・鶏のつくね煮・宝來揚げ・鶏の野菜巻き
お煮しめ
いつも、お正月の食材の買い出しは、27日にスタートで、その日の夜からお節づくりが始動します。
けれど、今年は28日から買い物を始める予定に、私はしていました。
27日のお昼頃のことではなかったでしょうか。
その日から、年末休暇に入った次女から電話がありました。
「明日は、一緒にスーパーにお買い物に行かない?」とのお誘い。
私は応えました。
「一人で行くつもりだったけれど、車に便乗させてもらえたら大助かりだわ。」
買い物を始める前に、お節づくりの分担をそれぞれ何にするか決めないといけません。
ところがどうしたことでしょう。
次女が言いました。
「ママは、お煮しめを作ってくれればいいわ。後は私たちで作るから」と。
一の重
紅白かまぼこ・栗きんとん・だて巻き・りんご姜・田作り・二食卵・黒豆・数の子
次女のMちゃんの意気込みは相当なもの。
私がお煮しめ以外でも、いくつか作るわよと言うと、それは私が作ってみたいから、と断られてしまいました。
更に驚いたのは、買い物の支払は、私が全部するから、と次女が言い出したからです。
さすがにそれは申し訳なくて、遠慮したのですが、Mちゃんの意思は固いようでした。
その代わりにはならないけれど、お昼はMちゃんが案内してくれ駅ビルの中のおうどんやさんの定食を、私がご馳走することに。
三の重
七色なます・鮭の南蛮漬け・菊花かぶ・しめさば・酢ばす・酢ごぼう
しめさばを入れるのを忘れたり、毎年必ず入れる酢ゴボウは作るのを忘れたとの事。、
楽をさせてもらって、とてもとてもありがたい事だったのだけれど、私の体が腑抜けになっていくような脱力感に、少々見舞われてしまって。
自分が、一気に老け込んでいくような気持ちになりました。
精神的に老いるとは、こういうことなのかもしれません。
しっかり者の娘について歩いているだけで、自主性をすっかり失くしてしまった自分を思い、ちょっぴり、反省も。
けれど、反省しただけの私。
大晦日からお正月にかけて、いつになく娘たちに頼り切ってしまいました。
娘達はそれで一向にかまわないといった様子で、私が時に、ごめんなさい、と謝ると、びっくりした様子。
どうして謝るの、と尋ねられてしまいました。
こんな訳で、少々腑抜けの精神状態で過ごした、この度のお正月です。
本当にしっかり者で、手も早く、頭脳明晰な娘達には、敵うはずがない私。
だからと言って、主導権をすべて奪われてしまうと、私は老け込んでいく一方かもしれません。
でも幸いなことに、普段は、時には、もう少し気にかけてくれてもいいのに、と思うほど音信不通だったりするのです。
(追記 これは長女の事でした。(笑) 次女家は近いので、週末よく会っています。超多忙な仕事と家庭の両立が精いっぱいで、止むを得ないことなのですけれどね。)
長女が作ってくれたお雑煮
「ゆず入れないの?」と言うと、「入れたわよ。隠れて見えないだけ」とのことでした。
いつも入れる、椎茸はどこ?(笑)
甘えってばかりでは、気持ちが老け込んでしまうことが、今回よく分かった私。
頼り過ぎず、自立した一人暮らしを、できるだけ心がけるようにしましょう。
色々理屈を述べましたが、娘たちの優しさが素直に嬉しくて、幸せをかみしめた私です。
「親の背を見て子は育つ」の言葉が、お節づくりで実感できました。
のんびりまったりと過ごさせてもらった、今回のお正月。
十分休養が取れて、心から感謝しています。
両方のMちゃん(頭文字が同じ娘達です)、本当に有難う。
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花のように泉のように