河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

後期試験

2006-01-26 | 大学
あわただしい日々の中で試験の出題・監督・採点は非常に憂鬱である。
学生の頃は試験を受けるのがつらかったが、出題する側も大変なのだとは思いもしなかった。
医学生の頃、麻酔科の試験で選択問題の正解を並べるとanesthesiologyとなる問題が過去にあったという話を聞いたことがあるが、これなどは仕組みがばれたらみんな満点になってしまうが、学生が気づかなければ採点するときに楽で画期的な問題だと思う。
自分もいつかはそのような問題を作ってみたいが、あいにくいつも忙しい。

今年は遊び心でこんな問題を出してみた。

デュシャンヌ型筋ジストロフィー患者からヒントを得て製作されたと言われているコミックがあるが、そのタイトルと理由を記せ

この問題は、以前筋ジスの療養所に勤務する専門医の先生から私が聞いた話を授業で紹介したのを出題したものである。

デュシャンヌ型筋ジストロフィー患者は下腿の仮性肥大や頬がぷっくりしていることなどがポパイと体型が非常に似ている。
さらに普段はいつもブルートにやられているのに、ほうれん草の缶詰を食べるとめきめき強くなり、ブルートをポカンと殴り飛ばしてしまう設定などが、筋ジスの子供達の見る夢にそっくりだというのである。
筋ジスの子供達は、ほとんど全員がいつか画期的な薬ができて(あるいは奇跡が起きて)、不自由な体が元気な体になって外を走り回るという夢を見るのだそうだ。

その専門医の先生は、間違いなくポパイの著者の周辺に筋ジスの子どもがいたはずだとおっしゃっていた。

なかなか興味深い話で、一度聞いたら忘れられないはずである。

ところが、答案を読むと驚くことばかりである。
ポパイはおしりが大きいと書いてあったり、ポパイはにんじんを食べると怪力を発揮するとある。
最近の大学生はポパイを知らないのであった...
コメント
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